私のヒーロー
私のヒーロー
昔、いじめられていたところを助けてもらったことがある。
優しい見た目に似合わず、正義感の強い彼は、いつしか私の中でヒーロー的な存在になっていた。
「ミオちゃん、今度うちに来ない?」
「わー、行く行く!」
だけど私は知らなかった。私の親友のお兄ちゃんが、私のヒーローだったことを。
妹が親友を家につれてきた。
驚いた。
昔、いじめられていたところを助けたあの子だったのだ。
どきどきと高鳴る胸を否定するように、俺は彼女を知らないふりをした。
そんな日々が続いたクリスマス、妹の提案でミオちゃんと俺、ツッキーと妹のダブルデートに行くことになった。
「雪ですね。忠くん」
「え、あ。うん」
いつの間にかツッキーも妹も居なくなっていて、大きなツリーの前にミオちゃんと二人きりだった。
「私、私にとって忠くんは、ヒーローなんです。忠くんにとって月島さんがヒーローなように」
どきり、心臓が跳ねる。
そんな風に見てくれていたなんて。嬉しくて、愛しくて、気づいたら抱き締めていた。
ああ、俺も誰かのヒーローになれるんだ。
出会えた幸せを、噛み締めた。
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優希さまリクエストです。
山口くんのお話です。
期待に添えたかわかりませんが、精一杯書かせていただきました。
リクエストありがとうございました!
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