百人一首

百人一首



「秋の田の――」

ばちん、カルタを叩くようにとれば、孝支はよくできました、と言わんばかりに笑っている。

「百人一首、覚えて来たみたいだね」

「そりゃあ、孝支のスパルタの賜物だよ」

私は苦笑しながら答えた。

時は冬休み。
冬休みあけに百人一首のカルタ大会があるからと、私は孝支に猛特訓されていた。

「百人一首は全文覚えなくていいからね」

孝支は満足そうに言う。
そう、百人一首は出だしを覚えれば事足りるのだ。

「だけど、油断は禁物だからね。さ、続きやんべ」

「はーい。孝支先生」

「このたびは幣も取りあへず手向山 紅葉のにしき神のまにまに」

菅家の札だ。菅原道真の句。
菅原くんが、自分と同じ名字だと話していた、私が一番好きな札。

そうして百人一首の特訓のかいあって、私は百人一首のカルタ大会で優勝したのだった。



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あやせさまリクエストです。
菅原くんに百人一首を教えてもらうお話しです。
期待に添えたかわかりませんが、精一杯書かせていただきました。
リクエストありがとうございました!



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