珈琲の馥郁



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序章 Morningと珈琲と美味しいと

 神宮寺寂雷の元で暮らす十七歳の女子高校生・東風こち聖澄は、今朝も彼のために珈琲を淹れる――いや、今朝はどうやら彼女にとっても彼にとっても特別だったよう。




第一章 昼下がりに居る蛹たち

 イケブクロのとある中高一貫校で、かれこれ五年は聖澄の級友として君臨している、山田二郎という男子。聖澄は今朝のことで彼――の兄の存在が気になっていた。




第二章 もしも星を閉じ込めるとしたら

 寂雷がストーカー女性の診療に向かうのを見送った聖澄は、先生のために何かできることはないかと考える。閃いたのは、かつての来訪者・飴村乱数らむだの笑顔だった。




第三章 ハマにハマって真夜中

 本格的に寂雷が忙しくなり、聖澄は寂寥の念を覚えていた。そこで彼女は、気分転換と偵察を兼ねてヨコハマへ赴くことに。しかし彼女を待ち受けていたのは――?




第四章 午後三時は狼も燦燦なり

 遂に訪れたディビジョン・ラップ・バトルのシンジュク予選。麻天狼の応援に来た聖澄は、寂雷に仲間の二人を紹介される。彼らの名は伊弉冉いざなみ一二三と観音坂独歩。