異国旅行1日目
あの日から3日後の今日、寝台列車から降りて俺は目を見開いた。駅から見える自然の多さに驚きながら、宿に向かう。宿は駅の近くにあり、こじんまりとしていた。
部屋は2人部屋でなかなかいい部屋だった。
「カイル、仕事はいつから?」
「明日からになる…とりあえず、今日は観光でもするか?ここ来たことねぇんだろ」
案内してやる、そう言ったカイルに俺は喜んで頷いた。
*
カイルに連れられてきたのは、屋台がズラリと並んでいる通りだった。人が沢山いて賑わっていた。
「わ、あそこすごい並んでるな」
「ああ、サンドイッチ屋だな」
「サンドイッチ…」
はじめて、この世界でカイルに食べさせられたのはサンドイッチだった。この世界の料理のレベルに絶望したことを思い出して、顔を強張らせた。
「並ぶか…ん、どうした?」
「な、何でもない…早く並ぼう」
「…?」
10分くらい並んで、俺はレタスと鶏肉、卵のサンドイッチ、カイルはレタスと海老のサンドイッチを注文した。すぐに出てきたのは、バケットの横の切り込みに具材を挟んだ状態の、前の世界でも見慣れたサンドイッチ。具材の鶏肉は皮目をカリッと焼かれていて、湯気が立っていた。
ゴクリと唾を飲み込んで、一気にかぶりついた。
「〜〜〜〜っ!」
「うまいか?」
「すっっごい美味い!」
バケットの外側は硬めなのに、中はふわふわで柔らかく、鶏肉は照り焼きのような味付けをされていて、唸るほど美味しい。レタスもシャキシャキで甘く、アネストン王国の野菜の凄さを感じた。
最初に食べたサンドイッチとは比べ物にならない。美味い美味いと言いながら食べる俺に、カイルは呆れたように笑っていた。
「信じられないくらい美味しかった…」
「そりゃあよかったな、まさかハジメがあんな喜ぶなんてな…もっと早く連れてこればよかったぜ」
「ん?なんて?」
「…何でもねえよ」
最後に何を言ったのかわからず首を傾げていたが、漂ういい匂いに、カイルの腕を引いてまた違う店に向かった。
*
あの後、ピザの屋台を見つけて2人で小さいサイズのを一枚注文した。ビールも買って、食べ歩きを堪能した。
「はあ〜〜疲れた…」
「こっちの台詞だ、バカ野郎。どんだけ食いモンに執着してんだテメェは!」
「料理が美味すぎるのが悪い!カイルだって文句言いながら食べてただろ」
ピザ以外にも色々食べていて、カイルは文句言いながらも全部食べていた。体の大きさが違うからか、俺の食い残しも全て食べてくれていた。
カイルはゲス野郎だけど、今日は気のせいか優しかったような気がする。
ぼーっと部屋のベッドで寝転んでいれば、カイルが覆いかぶさってきた。
「待って、風呂入ってないから…」
「…じゃあ一緒に入ろうぜ」
「…っ、はいはい」
……ローション持ってきといてよかった。
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