アズサの生放送

俺はFlowerに、アズサに出会って変わった。CD、写真集、ポスターを買った。俺の部屋に飾ったが、親父に見られるのは困るため、カモフラージュにもう1つ自室を増やした。
アズサグッズが置かれている部屋で寝起きして、朝イチにFlowerの曲を聴いて学校に向かう。ツイッターで専用のアカウントを作り、常に情報をチェック。更にはファンクラブにも入会した。
女を抱く時はアズサのことを考え、1人で抜くときのオカズは水着姿のアズサだ。

そんなアズサのファンの俺が楽しみにしていたことがある。それはネットの生放送…しかも、アズサだけが出る生放送だ。
はじめてみるアズサの生放送、俺は楽しみで仕方がなかった。



『よいしょ…見えるかな?』
ー見えるよ〜!
ーあずさ!!
ーあずさきた!!
ーアズサ〜〜!

アズサがカメラの位置を調節している間、コメント欄に多くのコメントが流れていく。アズサは黒髪を三つ編みにして、スポーツウェアを着ている。少し前髪が濡れていた。

『みんなこんばんは!えと…さっきダンスレッスンが終わったところで、今は事務所の仮眠室から放送してるよ』
ー三つ編み可愛すぎ
ー可愛い
ーお疲れ様!

『ありがとう〜〜!シャワーも浴びてないから前髪やばいね…濡れてる』
ー濡れてても可愛いから!
ー汗舐めたい
ーライブのチケ取れなかった

コメントを目で追うために、黒目が上下に動く。少し気の抜けた表情に胸が高鳴った。

『そう!チケット完売したんだよね…みんなありがとう!』
ーチケあたった!
ーアズサに会えるよ!
ーあたらなかったー

『テレビ出てからすごい見てもらえるようになって…ほんとに嬉しい!けど、チケット落としちゃう人がいるのは悲しいねー、みんなでライブできたらいいんだけど…』

悲しげな顔をするアズサを見ながら、俺はニヤリと笑った。ライブのチケットをなんとか手に入れることができたからだ。
初めてのライブ参戦、楽しみで仕方ない。


『あ、そうだ。再来月握手会あるから!』
ーいく!
ー握手会?!
ーよっしゃ!

『いえーい!久々の握手会だから僕もすごい楽しみ』

握手会?初耳だ。なんだよ、その素晴らしいイベントは。
どうやら公式サイトにも載せてない情報で、最近決まったらしい。絶対行く、何がなんでも行く。
握手会の券はシングルについているようだ。


ウキウキしながらスマホを使い、追加で2枚CDを予約した。




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