私はおかしくなってしまったのだろうか。今まで怖かったはずの黒尾くんと話すことが日常と化してから、黒尾くんが来るのを待つようになった自分がいる。
「おはよ、白川ちゃん」
「はよ、白川」
「お、はよう」
最近では少しだけど目を合わせられるようにもなって、夜久くんには頭を撫でられることが増えた。黒尾くんに対する恐怖心も最近はあまりなくなってきた。たまに、怖い時もあるけど…。
「あ、そうだ。白川ちゃんさ、夏休みってなんかある?」
「な、つやすみ…は、特に…」
「じゃあさ、バレー部の臨時マネージャーやらない?」
「…へ?」
黒尾くんからの質問にいつものようにバカ正直に答えてしまった私がいけなかったのでしょうか。
2017/4/15 執筆
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