ウン年前の祝い

※ウン年前のザキはぴば。

「そういえばさあ…ザキ今日誕生日じゃね?」
「今更かよ」
「え、原ちゃんと覚えてたの?」
「昼休みに思い出した」
「大して変わんないじゃん」
「そういえば今日だったな」
「今日だったの?」
「誕生日なんてどうでもいいだろ」
「全員興味無さすぎで笑う」
「本人目の前によくそんな会話できるな」
「ドンマイ!」
「黙れ」
「まあいいや。はっぴばー」
「おー、さんきゅー」
「皆もおめでとうくらいは言ってあげなよ」
「おめでとう」
「おめでと」
「誕生日おめでとう!山崎くん!」
「こんなに嬉しくないおめでとうは初めてだ」
「みんな目死にすぎでしょ」
「まあザキだし?」
「否めない。あ、ザキーこれあげる」
「なんだよこれ」
「ド〇ールのコーヒー無料券」
「まじか。もらっていいのかよ」
「うん。いいよ」
「ってこれ期限明日までじゃねえか」
「だからあげたんだよ」
「要はゴミってことか」
「よくわかったね」
「俺もあげるー」
「いらねえ」
「えー遠慮すんなよ、ほら」
「やっぱりゴミじゃねえか」
「いやいや中身入ってんじゃん」
「2〜3本しか入ってねえじゃねえか」
「2〜3本でもシャー芯なんだから使い道あるっしょ」
「ザキ愛されてるね」
「愛されてるか?」
「この世には誰にも祝ってもらえないような方々もいらっしゃるのですよ」
「可哀想だな」
「ほんとに思ってる?」
「まあ少し」
「少しかあ」

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