「か、かざま、さん!」
「どうした?」
「あ、あの、その、手…」
「嫌か?」
「い、嫌じゃないです!」
「ならいい」



遡ること数分前。


いつも通り風間のいる隊室を訪れた梓。菊池原、歌川、三上は今日はまだ来てないらしく2人っきりの状況に梓の頭はショート寸前だった。そんな梓に追い打ちをかけてきたのは風間で。


いつも隣に座るだけで倒れるんじゃないかと思うほど赤くなる梓に無理をさせまいとしていた風間だったがやはり男であるからには彼女に触れたくなるのは当然である。ソファに座る梓の隣に座り、膝の上に置かれていた手をそっと握った。


そして冒頭に戻るのである。



「〜っ!」
「梓、」
「っ!ひゃい!」



緊張と驚きのあまり噛む梓。そんな梓にふっと笑った風間は梓の手を軽く引っ張った。



「わっ!か、かかかざまさん!?」



いとも簡単に倒れてきた梓を受け止め抱きしめる。途端に顔を赤くする梓に笑みがこぼれる。



「慣れればいい」
「へ、?」
「慣れていないから恥ずかしいんだろう?なら、慣れればいい」



その方が俺にも都合がいい、そう言っておでこにキスをする風間。



「い、いいいま!っ!」
「覚悟しておけ」


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