※夢主いません

〜〜〜

〇月×日 午前3時

街頭スキャナに引っかかった一人の男が廃棄区画に人質を連れて逃げ込んだ。

「なーんでこんな朝っぱらから仕事しなきゃなんないわけ?」
「文句ならアッチに言ってくれ。俺だって眠い」
「つーか、よく瀬戸起きたな。まあ、今は寝てるけど」
「おい、健太郎起きろ」
「こんな時間に出動要請とか無理…」

原が文句を言えばうんざりしたように古橋が返事をし、驚いた表情で瀬戸を見る山崎の視線の先で船を漕ぐ瀬戸を花宮が起こす。起こされた瀬戸はくあ、と欠伸をして廃棄区画をジトリと睨む。

「古橋とヤマは俺と来い。瀬戸と原は黒子監視官に付け」
「「了解」」
「っしゃ」
「ザキしんで」
「何でだよ!?」

花宮の支持に素直に頷いたのは瀬戸と古橋。原と山崎はどっちが黒子と一緒になるかを賭けていたらしく、賭けは山崎の勝ちのようだ。知らない内に賭けの対象にされていた黒子は自分が瀬戸と原の指揮を執らなければならない事に顔を青くしていた。

「あの、花宮さん…僕はどうすれば…」
「あ?あの2人に喰われないように精々頑張るんだな」
「人聞き悪いなー。別に取って喰ったりしないってば」
「よく言うぜ。今まで何人監視官潰してきたんだよお前」

恐る恐る、といったように花宮に声をかけた黒子に花宮はニヤリと笑って答える。花宮の答えに更に表情が不安気になる黒子の肩に腕を回して原がニヤニヤ笑う。隣では山崎が呆れた表情をしていて、黒子の背後では古橋と瀬戸が可哀想なものを見るような目で黒子を見ていた。

理由は簡単。今まで一係に配属された監視官は皆半年と持たずに辞めており、その原因の大部分が原だからだ。勿論、監視官達が辞めていく原因が全て原という訳では無いが割合にすれば原が一係の執行官の中では断トツなのだ。

「ま、危険なのは俺だけじゃないけどねん」
「それはどういう…」
「ふはっ。お前らはいつも通りオシゴトすりゃいいんだよ」

小さな声で呟いてふっと笑った原の言葉に違和感があったのか、黒子が首を傾げる。黒子の言葉を遮るように花宮がドミネーターを手にして、声を上げる。実践で使うのは初めてのドミネーターに戸惑いながら手にすれば思考音声が流れ出す。動きが止まった黒子を見て花宮がまた笑う。

「さァて、今回は何日だ?」



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