グランテゾーロに入った時、船の中にいて金粉を浴びていなかったら。ってずっと考えてたんです…。だってもしサンジくんがキッチンでおやつ作ってたら、とかゾロがトレーニングしてたら、とか誰かしらが船室にいた可能性はあったじゃないですか…?
〜〜〜
「ふぅん…金粉、ね」
目の前で、ウチの中でも確実に強い部類に入るルフィ、ゾロ、サンジが全く動けなくなった。理由は簡単、このグランテゾーロに入ったその瞬間から、皆はテゾーロの手の中だったようだ。けれど、生憎私はテゾーロが言う金粉を浴びていない。
「じゃあ、金粉を浴びてない私は固められる心配もないって訳ね」
「なんだと?」
ニヤリと笑ってテゾーロを見れば不快そうに表情で睨まれる。私がテゾーロに勝てる確率なんてほぼゼロだけど、手傷を負わせるくらいはできるだろう。相棒の短刀を右手に持ち、勢いよく踏み込む。テゾーロは私に向けて能力を使おうと手を出したが固まらない私に驚いたように目を見開く。
「だから言ったで、しょっ!」
逆手に握った短刀をテゾーロの顔目掛けて振り下ろす。避けられるのは想定内。そのまま着地して足を払う。後ろから迫ってくる黄金の龍の像を避けつつ攻撃をする。何発かは当たってるけれど、逆に私も食らっている。
「げほっ…!」
「金粉を浴びていようがいまいが関係ない!」
「っ…!か、はっ…!」
思いっきりお腹に入った一発にぐらりと体が傾く。やばい、と思った時にはもう遅かった。ぶわりと目の前に赤が舞って、じわりとお腹が温かくなる。投げ飛ばされて壁に背中を打ち付ける。体に力が入らなくてどさりと床に倒れ込む。皆が呼ぶ声が聞こえるけれど段々と瞼が落ちて、視界が真っ暗になる。意識がとぷりと闇に沈んで、声が、音が、聞こえなくなった。
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