家族だった人がいなくなった世界で光を失った少女の話。
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あの日、ボーダーに入らなければ。
あの日、あの人と出会わなければ。
あの日、隊を組まなければ。
あの日、頷かなかったら。
どこから間違えていたのか、どこで間違えたのか。何も、誰も分からない。全て視えていた迅が何も言わなかったのはきっとあの人の意思を尊重したから。
あの人ならきっと、確定したその未来を聞いても変えようとはしなかっただろう。だって、その未来を変えるということは私を見捨てることになるから。
置いていかれる私の気持ちをあの人は考えていてくれたのだろうか。自分がいなくても立っていられると、そう、思っていたのだろうか。
「バカだなぁ…立てないよ…」
涙は出ない。あの日から、私の涙は枯れてしまった。あんなに大切だった人を失っても涙の一つも流さない私は薄情者だろうか。
ねえ、私はこれからどうしたらいい?貴方がいないこの世界で、どうやって笑ったらいい?
あの日から、何も見えないの。
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