目が覚めたら、真っ白な部屋に立っていた。前にも全く同じシチュエーションで三角と閉じ込められたっけ、と思い返して思わず苦笑いを零す。あの時はお互い自分の気持ちに全く気づいていない状態で閉じ込められて、あの出来事がきっかけで互いを意識するようになったっけ。

今では一応、彼氏と彼女ってことにはなっているけれど特に今までと変わった部分はない。あえて言うなら少し三角のスキンシップが増えたくらいで特別なことは何もしていない。キスだって、あの時の頬にされたのが最後だ。いや、だからと言って別に、キスされたいわけじゃない、けどさ…。

「なつかしいね〜」
「ほんとに…ん?三角?どうしたの?」
「いい?」
「な、何が…え、てか、近くない…?」

さっきまでふわふわといつものように優しい顔をしていたのに、突然手を取られて三角を見上げればあの時と、同じ、目。すっと細められた目に胸が締め付けられる。逃げようにも腰に回された手がそれを許さない。ああ、ダメだ。そういえば前回もこんな状態になったんだ…!

「ねえ、なまえ…いい?」
「い、いいって…な、に…」
「口にキス、してもいい?」
「〜っ!」

ぐっと距離が近づいて、抱きしめられる。目を逸らそうにも気づいたら後頭部と腰に手が回っていて、全く動けない。じわりじわりと顔に熱が集まるのが分かる。何も考えられなくて、どうしたらいいか分からない。

「目、閉じて…?」
「っ…!ちょ、まっ…三角…っ」

いつまでも返事をしない私に待てなかったのか、三角の顔がぐっと近づく。混乱と、恥ずかしさで目をぎゅっと閉じる。唇に熱が触れて、離れる。たったそれだけ。

一瞬の出来事だったはずなのに。唇から伝わる熱に頭がくらくらする。すぐ離れたはずなのに、感触が、熱が、ずっと残ってる。

「なまえ?」
「な、んでもない…!」

三角の顔を直視出来ずに、三角の胸に頭突きをするようにして顔を隠す。そんな私の名前を呼ぶ三角の声はいつもの声に戻っていたけれど、しばらく顔はあげられそうになかった。

胸が苦しい


口へのキス→愛情


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