※超短い※
「大丈夫だよ。心配してくれて、ありがとな」
「そっ、か…」
いつもと様子の違うサンジくんに大丈夫かと尋ねれば、無理をして作ったような笑顔で返される。
大丈夫じゃないのに、大丈夫だと笑うのはサンジくんの悪い癖だ。そして、私は彼のその癖が嫌いだ。
大切な人の支えになりたい、頼られたいと思うのは悪いことなのだろうか。知らず知らずのうちに眉間にシワが寄ってしまっていたようで、彼が私を見て驚いたように目を見開く。
戸惑うように呼ばれた名前に、そっと口を開いて答える。
「なんで、大丈夫って言うの?大丈夫じゃないなら、大丈夫って言わないでよ…!私、そんなに頼りない!?サンジくんの助けになりたいって、頼って欲しいって、思っちゃダメなの!?」
感情が高ぶって震えた声と体。我慢できずに零れ落ちた涙に、彼が狼狽える。
必死に私の涙を拭おうとする彼の首に腕を回して抱きしめる腕に力を込める。
「苦しい時は苦しいって言ってよ…!辛い時も、悲しい時も、ちゃんと教えて…?私だって、サンジくんの助けになりたいよ…っ、!」
泣きたいのは、サンジくんのはずなのに。何で私が泣いてるの。
悔しくて、悲しくて、ぼろぼろと零れ落ちる涙が止まらない。
ぎゅうぎゅうと抱きついてしゃくりあげながら涙を流す私に彼は少しだけ戸惑ってから、私を優しく抱きしめた。
「…ごめん。ほんとは、ちょっとだけ、大丈夫じゃないかも」
「うん…っ、」
「だから…もう少し、このままでも、いいかな…?」
「…っ、うん…!うん…っ、!」
いつもよりも覇気のない声で、彼が弱音を吐き出す。
いつもより少しだけ強い力で抱きしめられて、彼の肩が震える。サンジくんの何もかもを知りたい訳じゃない。
理由なんて分からなくても、彼が私を頼ってくれればそれでいい。
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