敵に捕まったサンジくんを助けにやって来たのは島の外れにあった廃倉庫。
女の子特有の高い声が響き渡る倉庫をそっと覗き込めば、柱を背に座り込んだサンジくんの姿が目に入る。後ろ手に縛られているのか両手を背後に回していて、両足首にもしっかりと縄が巻き付いていた。既に体はボロボロになっていて何度か攻撃を受けていることは明白で。
それなのに、どこか嬉しそうな彼の表情に思わずひくりと頬が引き攣った。怒りに任せて倉庫の扉を勢いよく開ければ一緒に隠れていたウソップが焦ったように声を上げる。
突然現れた私に汚い言葉でぎゃあぎゃあと騒ぎ立てる女達に大袈裟にため息をついて自分の足元に一発銃弾を撃ち込めば、破裂音がけたたましく響いて倉庫内が一気に静まり返った。
「ねぇ、アンタ達…誰の男に手出してんの?」
すっと視線を上げて女達を見据えて口を開く。
想像より何倍も冷たい声が出て、自分が思っている以上に怒っていることが分かって笑ってしまう。品定めをするような私の視線にたじろいだ女達が一歩後ろへと後ずさる。
女達だけじゃなく隣にいるウソップまで青ざめているものだから、自分が今どんな顔をしているのかと少しだけ興味が沸いたほどだ。
リーダーと思わしき女に真っ直ぐ獲物を向けて引き金を引けば、女の顔面スレスレ通って背後の壁に当たった銃弾が軽い音を立てて落ちる。怯えた様にこちらを見る女達をギロリと睨んで、息を吸った。
「サンジくんを縛っていいのは私だけなのよ!ふざけんじゃないわよ!」
「いや、そっちかよ!!」
欲望のままに大声で吐き出してもう一発銃弾を撃ち込めば、それを合図に女達が向かってくる。
私の後頭部を思い切り叩いてずっこけたウソップは絶対に助けてあげないと心に決めて獲物を構え直した。
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