色々あってめちゃめちゃ遅刻してしまった雛。大慌てで走ってたら曲がり角で思い切り佐久早とぶつかってしまう。持ってた飲み物がちょっとジャージに跳ねちゃって「ご、ごめんなさい…!怪我してないですか!?」って1人でわたわたしてる雛に佐久早も呆気にとられる。
「あ、えっ…と、私急いでて、あのこれ!!さっき買ったばかりのやつなので、綺麗だから良ければ使ってください…!あと、もし怪我とかクリーニング代とかあれば連絡してください、これ私の連絡先です!ほんとにすみませんでした!」って鞄から袋に入ったままの新品のタオルを出して、メモ帳に電話番号を走り書きして「は?」って固まる佐久早にそれを押し付けて走って行っちゃう雛にマジで「…何なんだよアイツ」ってもうずっとぽかん。
ぶつかられた時はふざけんなって思ったし、飲みかけの飲み物がジャージに跳ねた時なんかマジでクソって思ったから全部文句言おうと思ったのに尽く先回りして全部綺麗に返されてしまった上に、あっという間にいなくなっちゃうから(マジで何なんだアイツ)って得体の知れないものを見る目をしてしまう。
通路で固まってる佐久早を見て「…何してんの…?」って古森も怪訝な顔。佐久早が持ってる新品のタオルと汚れたジャージと連絡先の書かれたメモを見て「え、女の子?」ってびっくりする古森に「なんで女子だって分かんだよ…」って佐久早が引いた顔をする。
「いやだって女の子の字じゃん」って笑う古森に「別に。ぶつかって謝りたいからって渡されただけ」って言ってメモをポケットにしまうから(へぇ…すぐ捨てないんだ)って古森がびっくりする。その後帰りにバッタリ出くわして「あっ…!さっきの…!ほんとにすみませんでした…!」って駆け寄ってくる雛を見て(あ、絶対さっきのメモの子だ)って古森も気付くし佐久早も「別に」って眉間に皺を寄せて返す。
「当て逃げみたいになっちゃって…」って眉を下げる雛に古森が「当て逃げって…」って苦笑いして「でも、聖臣とぶつかったなら君の方が吹っ飛びそうだけど大丈夫だった?」って首を傾げる。「あっ、や、吹っ飛んだは吹っ飛んだんですけど…私は、選手じゃないので…」って言う雛に佐久早も古森も、どういうこと?ってきょとんとしちゃう。
「選手はいないと困りますけど、マネージャーは最悪いなくても試合は出来ますから」ってなんてこと無さそうに雛が言えば「はぁ?」って佐久早が眉間に皺を寄せるから今度は雛がびっくりする。「選手が全力でプレーできなきゃ意味ないだろ」って言われてぽかんとしてれば見かねた古森が「勿論、試合に出る選手は大事かもしれないけど、マネージャーだって選手の1人だと思うよ。それに、男としては女の子に怪我させる訳にはいかないし。な、聖臣」って笑う。
「誰もそんなこと言ってないだろ」「いやほぼそういう事でしょ」って話してるから雛も頬がゆるゆる緩んじゃう。「え、へへ…そっか、そっかぁ…。そう言われると、なんか嬉しいですね。ふふ、ありがとうございます」ってふにゃっと笑った雛に(あ、かわいい)って思っちゃった古森はいるし、佐久早もちょっとだけ心がざわざわ。
「あ、でもほんとにクリーニング代は請求してくださいね!」って佐久早に向かって雛が言うけど「だから、いらないって言ってるだろ」って嫌そうな顔で佐久早が返すから「ええ…でも、」って雛が困った顔をしてて、ずっと同じ問答を繰り返すから「じゃあ俺にも連絡先教えてよ。聖臣の代わりに何かあったら連絡するからさ」って古森がスマホを出して雛と連絡先を交換するからちょっとモヤる佐久早がいる。
去り際に「あ、でも用が無くても連絡しちゃうかもだけど、無視しないでね!」って古森にひらひら手を振られて「あっ、は、はい…!」って逆に呆気にとられちゃうね。その後「雛さん、古森さんと仲良いんですか」って影山にぶっ込まれて「いや、仲良いって言うか…最近よく連絡取ってるだけ…?」って返せばそれを聞きつけた烏野の皆が「えっ!?そうなの!?」「は!?お前いつの間に!?」「またすぐそうやって交友を広げる!!」「俺もうお前のスマホ見るの怖い!!」って騒ぎ出すからもう苦笑いするしかないね。