西谷とほとんど身長が変わんない雛。それが故に西谷に大してそこまで男を感じてなかったんだけど、ある時足滑らせて階段から落ちそうになった瞬間を片手で軽々支えられて「大丈夫か?」って言われた時に男を意識しちゃって「う、うん…あ、りがと…」って驚いちゃう。
目を見開いたまま固まっちゃった雛を見て「どうした?足捻ったか?」って西谷も首を傾げるけど「あ、ううん違う、けど…」って何かふわふわした返事ばっかりだから「マジでどうした?」ってなる。何言ってもぽやっとしてる雛に本気でどうしようかと頭を悩ませてた西谷に雛が唐突に「のや、おとこのこ、なんだね」って言うから思わず西谷もぽかんとする。
「…はぁ?当たり前だろ。むしろ何だと思ってたんだよ今まで」って怪訝な顔されるから慌てて「あっ、やっ、ちが…っ!変な意味じゃなくて…!その、ちょっと、ドキッとした、だけ」ってフォローするんだけど言いながら(あれ?これ私めちゃめちゃ恥ずかしいこと言ってない???)って気付いてしまってじわじわ顔が熱くなる。
「あ、はは…ごめん、へんなこと、あっや、やっぱいまのなし!あ、ありがと!!」って1人でわーーー!って喋ってばたばた走って行っちゃった雛にぽかんと固まったままだった西谷だけど、雛がいなくなって1人になって冷静に言われたことを飲み込んだ結果ぶわわって顔が熱くなって勢いよくしゃがみ込む。「な、んだよそれ」って手の甲で口元押さえてバクバク跳ねる心臓と、ぐつぐつ煮えたぎる腹の奥と、熱くなった体に心底動揺して動けなくなっちゃってどうしよう。