今そう言う雰囲気じゃなかったよね?

雛が縁下と付き合ってるIF。恋人になったものの特に何が変わるわけでも無く、だからと言ってそれに不満があるわけでも無かったから普通にいつも通りにしてたんだけど、ある日の帰り道に名前を呼ばれて立ち止まったら「キス、しませんか」って言われて息を飲む。

「…ぅ、ぇ…?」ってぱちぱち目を瞬かせるけど、頬を赤くした縁下にじっと見つめられて聞き間違いじゃない!?ってびっくりする。「え、あっ…えぇ…なんで、きくの…」って真っ赤な顔で視線を泳がせる雛の手をするっと取って「…聞かなくて、良かったの?」って縁下が首を傾げるから益々心臓バクバクする。

「だめ、って…いったら…?」って縁下の手をきゅっと握って聞いたら「だめ、って言うかも」って困ったように笑った縁下が頬を撫でてくる。びっくりして肩を跳ねさせて目を閉じれば、優しく唇が触れて、すぐに離れていく。どきどきし過ぎて目が開けられなくて固まってたら「…もっとって、言われてるみたいなんだけど」って言われて「ちがっ…!」って反論しようとして目を開けたら目の前に縁下の顔があって、重なった唇の間からぬるりと舌が侵入してくるから縋るような気持ちで縁下の服を握りしめる。

何度も繰り返される口付けになんにも考えられなくてぽやっとしてれば口の端に垂れた唾液を縁下が親指でぐいっと拭ってくれるから、その優しさにまた好きになる。いい感じの雰囲気だったのに「その顔、やめて」って照れ隠しした縁下の手のひらで顔面押さえられて「ねえムード!!」って雛が怒ることになる。

「今こそもう一回キスするとかさあ、もっとこう…あるじゃん」って言う雛に「さっきまで真っ赤な顔して固まってたのどこの誰だよ」って縁下が言い返すから「縁下だって顔赤くしてたじゃん」って雛がふいっとそっぽ向くから「そりゃ恋人と初めてキスしたら顔ぐらい赤くなるだろ」って返す。

その言葉に「何で縁下ばっかり余裕そうなの…!」ってバッと縁下の方を見たら顔赤くして雛の方を見てて、釣られてぶわっっ、って顔が熱くなる。「ほら、その顔」「どの顔よ!」「キスしたくなる」「はあ…っ!?」ってまた唇が重なるよ。これをきっかけに縁下が押せ押せグイグイになるから困っちゃうね。

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