月島がめちゃめちゃ見てくるから私何かしたかな?ってちょっと不安になってた雛。そう思ってたら声をかけられて「うん?どした?」って平然を装って返事をする。でも声をかけてきた張本人の月島が難しい顔で暫く黙り込んでから「練習終わったら、ちょっといいですか」って言うから驚く。
「お?さては告白か?」「バッカそういうのは分かってても言わねぇんだよ」「ちょっと黙ってバカ共」って騒ぐ田中と木下の背中をびしりと叩いた雛が「いいよ。帰り声かけるね」って笑えば「…ありがとうございます」ってぺこっと頭を下げていなくなるから(珍しいな…)って思いながらいつも通り練習をして片付けをする。
「月島帰れる?」「はい」「よし、じゃあ行こっか。お先でーす」「お先します。お疲れ様です」「おーおつかれー」「気をつけて帰れよ〜」って皆に挨拶をして2人で歩き出す。難しい顔で黙って歩く月島にどうしようかなあって思ってたらぴたっと足を止めた月島が「あの、雛さん」って声をかけてくるから「どした?」って同じく立ち止まって振り返る。
見るからに不満です、みたいな顔で視線を泳がせる月島に(多分言いたいことがあるけど言いにくい、とか言いたくない、とかなんだろうなあ)って暖かい目を向けてれば「…勉強、教えてくれませんか」って言ってくるからぽかんとしちゃう。「勉強?」「…はい」「ぜ、全然良いけど…」「なんですか」「あ、いや、ううん。頼ってくれて嬉しいなって思っただけ。私でよければ!」って嬉しそうにふにゃふにゃ笑う雛に今度は月島がぽかんとする。
「今の方がいい?それとも後で時間取る?」って雛が聞けば「…じゃあ、明日の昼休みでもいいですか」って言ってくるから「まっかせなさ〜い!」って雛が笑う。「ありがとうございます」って頭を下げる月島に「ふふん。もっと先輩を頼ってくれていいんだぞ〜」ってドヤ顔すれば「じゃあお腹減ったんで何か買ってください」って言ってくるから「え゛っ、それはちょっと…」ってたじたじになる雛を見て「ははっ、冗談ですよ。そんな本気で悩んだ顔しなくても」って月島がけらけら笑うから「明日教えてあげないよ」って雛が唇を尖らせる。
でも月島が「えっ嘘つくんですか…?」って言うから「んも〜!ほんと!ああ言えばこう言う!」って言いながらも雛が楽しそうに笑うから月島の頬も自然と緩む。次の日の放課後2年の教室まで来て「雛さん、いいですか?」って月島が声をかけるから「ちょっと雛何あのイケメン!?」「後輩!?背高!?」って雛の友達がざわざわする。
「可愛い後輩!ちょっと行ってくるね!」って苦笑いで教室を出て「空き教室行こ」って月島の手を引いて歩き出す。空き教室に入って「よし。ここなら誰も来ないね」「…すみません」「え?何で謝るのよ。別に変なことしてないでしょ」「…まあ」「よし!時間も無いしささっとやっちゃお!」って雛が言うから月島が持ってきたノートを広げる。
「ここなんですけど」って言えば「あ〜!これか〜!もしかして担当ってオノ先?」「よく分かりましたね」「あの人こう言う意地悪な問題好きなんだよね。これ、面倒そうに見えるだけで実際はここだけ見ればOKなのよ」「…ああ、そういう」「そうそう!あの人話す時も前置き長いじゃん?問題も前置き長くなるんだよね」ってけらけら笑う雛のお陰でずっと解けなかった問題がするっと解けちゃうから「ありがとうございます。助かりました」ってお礼を言えば「良いってことよ〜!ついでにオノ先のテストはこういうとこ出るよ」ってプラスアルファも教えてくれるから助かるね。
「月島なら大丈夫!テストがんばれ!」ってニッと笑った雛に頭をわしわし撫でられて一瞬ぽかんとしてから「……言われなくても、やりますよ」ってふいっとそっぽを向く月島がいる。その後、雛の言った通りの問題がテストに出るから(……あの人やっぱりすごい人なんだな)ってしみじみ感じるけど、それを伝えたり表に出したりすると調子に乗ってご機嫌になって絡んでくる面倒な雛が容易に想像できてしまって(絶対言ってやんない)って心に誓うよね。でもお礼にお菓子買って持ってくから結局雛に超可愛がられるよ。