音駒で合宿中の雛。「黒尾〜〜!頑張ってるか〜〜!」って女の子達がきゃっきゃっしながら体育館にやって来て楽しそうに話してるのを見て、お化粧して可愛い服を着て髪の毛を巻いてる女の子達に対して自分は汗だくのジャージ姿だからもやっとしちゃう。
「雛?」って海に顔を覗き込まれて「…なんでもないです」って言うけど何でもない顔してないし、羨ましそうな目で黒尾と女の子達を見てるから「気になる?」って笑いながら海が聞けば「…べつに、きになんか、」ってふいっとそっぽ向くから素直じゃないなあって笑っちゃう。
「気になるなら行ってきたら?」って黒尾達の方を指差す海に「いかない」ってぷいっとするから「じゃあ黒尾呼ぼうか?」って言えば「いらない」って小さい子みたいにふんって言うから頭をぽんぽんって撫でて「そっか」って笑う海がいる。頭を撫でる手が止まると、もっとしろって言わんばかりにぐりぐり頭を押し付けてくる雛がいるから「はいはい。嫌だったね」って笑いながら雛の頭を撫でてあげる。
楽しそうに笑う女の子達の高い声が聞こえてくるから余計に雛の機嫌が悪くなって「練習中なのに、さぼってる」ってぶすくれてるから「黒尾、そろそろ練習再開しよう」って見かねた海が黒尾に向かって声をかければ「おー」って声が返ってきて女の子達の「がんばって〜!」「サボっちゃだめだからね〜!」ってきゃぴきゃぴする声が聞こえた後、小走りでクロオが戻ってくる。
「悪い悪い、全然帰してくんなくて。助かったわ」って海に向かって言ってから雛を見て「お、雛ちゃんも迎えに来てくれたの?」って笑った黒尾がいつものように頭を撫でようとして近付けば「やだ」って海の後ろに隠れるように逃げられるからぽかんとしちゃう。
「エッ…おれ、何かしましたかね…?」って首を傾げる黒尾に「汗かいてるから、いや」って雛がそっぽ向くから益々首を傾げてしまう。「それは何?俺がってこと?」って笑いながら言えば「わたしが!!」って怒るから「汗かいてるから触られたくないの?」って笑いながら聞けば「……さわられたく、ないわけじゃない、ことも、ない」ってもにょもにょ言いながら海の背中に張り付いてるから可愛すぎて笑わずにはいられない。
「汗かいてても雛ちゃんが可愛いなって思った時には頭を撫でてあげたいんですけど、ダメですか?」って笑いながら膝を折って雛と視線を合わせる黒尾を見て海が「ほら、黒尾が聞いてるよ」って雛の背中を押してあげれば「……だめ、じゃない、けど…」って不貞腐れたような顔でぶうっと唇を尖らせてるから「ありがとな」って頭をぽんぽんって撫でてあげる。
ちょっとだけ口角が上がるんだけどすぐにきゅうっと唇を噛み締めて「さっきの人も、あたま、なでるの…」って小さな声で雛が呟く。その声があんまり聞こえなくて「うん?なに?」って黒尾が首を傾げれば服の裾をきゅっと握った雛が泣きそうな顔で「わたし、ジャージだし、汗かいてるし、お化粧も…してないし…かわいく、ない…?」って聞いてくるからあまりの可愛さに黒尾だけじゃなくて海も一緒にビシッと固まっちゃう。
「さっきの人も、頭撫でてあげるの…?」って今にも泣きそうな顔で聞いてくる雛があんまりにも可愛いから腕の中に閉じ込めて「ジャージでも汗かいてても化粧してなくても雛が1番可愛いに決まってんだろ…!?」って大声で叫びたいのを何とか堪えながら言う黒尾と「そうだね。少なくとも、あの女子達の前で黒尾がこんなことしてるのは見たことないよ」って笑いながら、黒尾の腕の中でもがいてる雛の頭を撫でてあげる海がいる。
「雛ちゃんってば、俺がアイツらと喋ってんの見て妬いちゃったんだ?」ってイタズラっ子みたいな顔で雛を覗き込んだ黒尾だったけど「…やいちゃった」って唇を尖らせて不満そうな顔で素直に頷く可愛い姿に「うっぐぅ…っ、」って可愛すぎて悶えてる。
対して雛は、いつもならこういう時に可愛い可愛いって頭を撫でてくれる黒尾が全然頭を撫でてくれないから「黒尾さん、頭、なでないの…?」って自分から頭をぐりぐり押し付けてくるのがまた堪らなく可愛くて「撫でます」ってめっちゃ撫で回すよ。