「姉ちゃん!助けて!」
「はぁ…今度は何?」
「勉強教えて!」
「何でまた…」
「次のテストで赤点とるとボーダー辞めなきゃいけなくなるかもって…」
「赤点なんて取らないでしょ」
「うっ…」
「何?赤点の危険があるってこと?」
「その通りです…」
「信じらんない、授業中何してるの」
「真面目に受けたり…絵描いたり…寝てたり…」
「ほんとに信じられない、そんなんじゃ分かるわけないじゃん」
「ぐっ…」
「はぁ…人にお願いする時は何て言うんだっけ?賢?」
「勉強を教えて下さい、お姉様」
「よろしい、教科書とノート持ってさっさとそこ座る」
「はい…」
「今日は寝れるなんて思わないでよ」
「はい…お願いします…」
「それから、明日からの授業は絵描くのもなし。寝るなんてもってのほか、ちゃんとノートとって授業を受けること」
「はい…わかりました…」
「時枝くんから全部情報流してもらうから隠そうなんて思わない方が身のためだからね」
「いつの間にとっきーと連絡先交換したの!?」
「この間遊んだ時」
「この間っていつ!?」
「次のテストで全部平均点以上とれたら教えてあげる」
「えっ!?赤点阻止じゃなくて!?平均点以上!?」
「賢ならできるよね?」
「うぅ…わかったよ!やるよ!」



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(この後、平均点以上だったのか否かはまた別のお話。頭のいい佐鳥姉にすがる弟の図。佐鳥とよく一緒にいるとっきーとは結構頻繁に連絡を取り合っているくらい仲良し。お互い面白そうだからって佐鳥には仲が良いことを言っていなかったり。

進学校を主席で卒業して楽々、大学進学した21歳のエリートお姉様。今は大学に通いながら家の近くのコンビニでバイト中。佐鳥と同じ茶髪のロングヘアをいつもポニーテイルにしている。外を歩けば5人に1人は振り返るくらいの美人。身長も170cmはあってモデル体型)

2016/12/24 執筆


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