女には女にしか使えない武力がある

モブ生徒たちからのやっかみに嫌気が差してきた監督生。「私に悪意を向けた人が全員ハゲる魔法ってあります?」ってアズールの所に来て「魔法をなんでも出来る便利能力だと思ってませんか。出来ませんよ、そんな面白いこと」って断られてしまう。

「じゃあ私の腕力を強くしてください」って続けて言えば「武力行使ですか」って返されるから 「どいつもこいつもムカついてしょうがないんですよね」って苛立った様子で監督生が返す。

「だからと言ってすぐ武力に訴えかけるのは如何なものかと」ってアズールが言うけど「言葉でどうこう出来る相手っていうのは、言葉が理解出来る相手だけなんですよ。知ってますか?」って鼻で笑うから「貴方も良い性格してますね」って苦笑いしちゃう。

「毎日毎日同じような陰口ばっかりで飽きないんですか、あの人たち」って文句を言いながら椅子に腰かける監督生に「飽きないから続けてるんでしょう。というか、我が物顔で座らないでもらえますか」ってアズールが嫌そうな顔をする。

「いいじゃないですか。椅子なんて余るほどあるし」って頬杖を付いてため息を吐いた#NMAE1#に「椅子が余っているのはお客様のためであって貴方のためではないんですけど」って同じようにアズールがため息を吐く。

それでも決して無理やり追い出すようなことをしないアズールに気を良くした監督生が再び口を開く。「そもそも陰口でしか言ってこないのがムカつくんですよね。直接言えっつーの」って眉間に皺を寄せた監督生にアズールが驚いたように目を見開く。

「面と向かって罵倒されるのが好みだと?ご所望なら罵倒してあげましょうか」って鼻で笑うアズールに「誰がそんな事言ったんですか。面と向かって言われた方が正当防衛に繋げやすいってだけです」って監督生が返すから「いつそんな話になったんです」って呆れたように返される。

会話は続くもののアズールは手元の書類に視線を落としており、監督生を見ることはしない。それを分かっているからこそ、監督生自身もスマートフォンに視線を落としながら話をしていた。

「やっぱり時代は武力だと思うんです」って言いだした監督生に「魔力も無ければ魔法も使えない貴方が武力を語りますか」って益々呆れたような声色のアズールがようやく書類から視線を外して監督生を見る。

「魔法が使えれば男女の力の差もカバーできるかもしれませんが、今の貴方に勝ち目はないと思いますよ」って顔の前で両手を組んで肘を付いたアズールに監督生がにんまりと口角を上げて微笑んだ。

「魔法が使えない上に、学園内にいる唯一の女だからこその戦い方ってあると思うんですよね」って言う監督生に「あっははは!それはそれは、随分恐ろしいですね。是非見せていただきたいものです」って笑ったアズールが席を立つ。

「どっか行くんですか?」って首を傾げた監督生に「面白いことを聞かせてもらったので、お礼に紅茶の一杯くらいは出して差し上げますよ」ってアズールが言うから有難く頂くことにして、椅子に深く座り直した。

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