ひよこが駆け巡る!





5月3日。

今日は食材を潔子先輩と買いに行く予定があった。
皆が練習している間に、今日の晩御飯となる食材を調達しに行かなければならないのだ。

本来であれば私一人でやるつもりだったけど、私一人で行ってしまっては、調達ミスをしかねないので潔子先輩について来てもらう事にした。私がもっとしっかりしていれば、潔子先輩のお手を煩わせるようなことはなかった。不覚…!

私たちがいない間は、部員たちは、多めに氷を入れておいたドリンクを飲んでいる事だろう。

さてさーて、今夜の晩御飯はなんだろうか。そういえば最近ハンバーグ食べてないなぁ。久しぶりに、

『ハンバーグ食べたいなぁ……』

真夏の空に浮かび上がる雲の形がハンバーグに見えてから、無償にハンバーグが食べたくなってきた。

「じゃあ今日はハンバーグにする?」
『えぇ!今の聞いてたんですか…?』
「うん」

うわー、恥ずかしい。ハンバーグなんて子供っぽいかな?大人でも好きな人いっぱいいると思うけど…。なんか恥ずかしいな。

「皆も食べたいと思うから。今日はハンバーグにしよっか」
『潔子せんぱぁーい!大好きです!』
「ふふ、ありがとう。私も大好きだよ」

容姿だけでなく性格まで美人。非の打ち所がないとはまさにこの事。あまり喋らない所も奥ゆかしい。男子の心を擽りまくりだ。あまりの気遣いにおもわず抱き着いてしまいそうになった。

逆に潔子先輩の美しさが分からない人がいたら是非お会いしてみたい。その人とは恐らく一生相容れないに違いない。

これまで潔子先輩は何度一目惚れされてきたんだろう。その数はきっと両手だけでは足りないだろう。

***

???side

「烏野って、良いところだけど周りに森とか多くないか?」
「猛虎さんはそうかもしれないけど、俺はすっごく好きです!!」

新幹線に乗って、東京からこの烏野の地にやって来た俺たち。空気が新鮮で良い所だと思う。

「昼飯の時間だ。早く食って午後始めるぞ」
「「おっす!」」

黒尾さんの合図で、昼ご飯の時間になった。すっげぇ腹減ってるし…、早くご飯を食べよ……う…。ってあれ。何だろうあの子。可愛いなぁ…。

「ん?どうした犬岡」
「猛虎さん……、俺…、一目惚れしちゃったかもしれないです!!」

「はぁぁぁぁ!?恋愛に無関心そうなお前が?」
「無関心ってひどいっす!俺だって恋くらいしますよ!」

あの子、小さくて可愛かったなぁ。都会ではあまり見ないタイプだった。まだ多くを知らないような、あどけなさがある。

まさか俺は中学生に恋をしてしまったのだろうか。

前 |39/226| 次