そして鼓動は早まってゆく
放課後の校庭は、夕日に染まっていた。部活を終えた汗まみれの降谷が、少し躊躇いながらも声をかける。
「なまえさん、帰り道…、時間ください」
なまえは一瞬、心臓が跳ね上がった。
「え、いいよ…」と少し照れながら答える。
手をつなぐ距離まで近づくと、降谷は普段の無表情とは違う、少し緊張した笑顔を見せる。
なまえは思わず頬を赤くしながら、彼の手を軽く握り返す。
歩きながら、降谷は言葉を探していた。
「………なまえさんのこと、好きです付き合ってください」
その一言に、なまえの心臓は跳ね、全身が熱くなる。
「…はい、私も…!」思わず返事すると、降谷は笑顔を弾ませ、ぎゅっと手を握り直した。
夕暮れの空の下、二人の距離はぐっと近づく。
降谷は恥ずかしそうに頬に指先を添え、なまえは息を呑む。
そのドキドキと甘さに、夕焼けも、校庭のざわめきも、二人だけの世界に溶けていった。
そして、正式にお付き合いが始まった瞬間。
手の温もり、心の高鳴り、全部が初めての感覚で、二人は少しずつ互いに依存していくような、そんな甘い帰り道だった。