恋に咲くらむ

練習終わりのマネ室。片付けをしているなまえの横で、降谷はそっとタオルを差し出したり、近くで話しかけたりしていた。その距離感に、ふたりの微妙な関係がよく表れている。

そこへ、ふと貴子ちゃんがにやりと近づく。

「……2人とも、隠せてないわよ?」

「えっ!?な、なにが……」

降谷はピタッと固まり、耳まで真っ赤になっている。

「つ、つつつ……付き合ってないし!」
慌てて言いながら、思わず言葉を噛んでしまうなまえ。

てっきり付き合い始めていたのかと思ってた。これには貴子もビックリで「え!まだ付き合ってなかったの?!」と返す。


降谷は小さな声で、でも真剣に呟いた。

「……付き合いたい、です」

その瞬間、なまえの顔はさらに真っ赤に。

貴子は両手をひらひらさせて笑いながら「なまえは3年なんだから、しっかりね。あまり心配はしてないけど!でもまぁ…青春だね。うらやましいー!」と楽しそうに部屋から出ていく。

二人だけに残されたマネ室は、甘酸っぱい空気でいっぱいだった。顔を真っ赤にした二人、言葉も出ない。もう、隠そうとしても完全にバレバレだ。