02.



黒い修道服に白いケープ。柔らかな髪の上には、美しいレースのマリアベール。最初はきっちりとした修道服姿で召喚されたテリアも、再臨する度に少しずつ変化していった。本来の服装などには決まり事があったようだけれど、今ではそれらを残しつつも彼女らしい姿に変わっている。

本人もそれに満足なようで、軽い足取りでカルデアを進む。彼女が歩くたび、腰に結ばれた時計が揺れて小さく輝く。あれは、時計屋だった彼女の父の作品のようだ。レースのベールはレース職人だった母のもの。それらを身に付けるテリアは、とても幸せそうだ。


「天草様、天草様」
「おや、どうしましたテリア」


今一番仲良くしているサーヴァントは天草のようだ。最初に会った俺のサーヴァントだし、同じルーラーだし。まぁ天草って普段は穏やかで優しいし面倒見もいいからね。
天草のうしろをぴょこぴょこついていくテリアは最近の俺の癒しだ。動画撮りたい。

そんなことを考えながら二人を見ていると、天草と目が合った。天草はテリアの肩をとんとん、と叩くと何かを彼女に伝える。するとテリアはパッと顔をあげてキョロキョロと辺りを見て、俺と目が合った。


「マスター!」


ふわりと笑ったテリア。心臓になんか刺さった。アーチャーが放つ矢的なものが。あんまりうちに弓使うアーチャーいないけど。
マシュの後輩属性とはまた違う可愛さ……妹属性か……なるほど。いや俺妹いるけど立香いるけど。あいつ強いからなぁ。


「マスター、こんにちは。あの、天草様とお茶をするのですがマスターも良ければご一緒しませんか?」
「お茶?」
「テリアが日本茶を飲んでみたいとのことで、なら私がお淹れしましょうかと誘ったのです」
「へえ!二人がいいなら俺も是非!」


テリアと天草は勿論、と微笑んだ。うちのルーラー仲良しで癒しだな。うっかり聖杯あげそうになる。危ない。テリアはともかく天草は危ない。


「マスター、なにか失礼なことを考えていませんか?」
「なにも!?」
「ならよろしい」


あぶねー。