薬の在りか
ノボルが山王に来た日にまた新しい事件が起こった。千春が裏切り者、ダンが無名街に行ったきり帰ってこないなど。コブラはマコに「ノボルが来たことは俺が話す。だから誰にも言うなよ」と言い2人以外は知らない状態だった。
「千春も気になるけど、まずはダン?」
「そうだな…。」
カイリはコブラに問いかけ、コブラは立ち上がりITOKANを出た。そしてヤマトにテッツ達もコブラの後に続いて行く、そしてカイリも、しかしいつもならやる気満々のマコが椅子から立ち上がらない。
「…マコ?」
様子がおかしいと思ったナオミが声をかけてやっと反応した。
「あ、ごめん。なんだっけ?あれ、皆は?」
「大丈夫?今からダンを連れ戻しに行くって皆出て行ったよ」
「あ、そっか。私も行くね」
「マコ、何かあったの?調子が悪いなら休んでてもいいんだよ」
「ありがとうカイリ。でも大丈夫だから」
いまいち腑に落ちないナオミとカイリだが、本人が話したくなさそうなのでその場では聞かないでいると先ほど出て行ったコブラ達がダンと一緒に戻ってきた。
「で、ダン。無名街で何をしてきたんだ?」
「ララっちゅー女追いかけて行ったらな、なんや入り組んだところ行ってもうて倉庫みたいなとこでこんなもん見つけたんや」
ダンが見せたのは最近巷で出回っているレッドラムの袋だった。
「しかもな、そこにチハルもおったんや」
「…おいヤマト、何か知ってんだろ。いい加減話せ」
「いや、ダメだ。これは俺が言っちゃいけねぇ」
ヤマトはコブラにそう言い、ITOKANを出て行った。マコも立ち上がり「店番してくる」と言い出て行った。いつもなら「ヤマト、一緒に行くよ!」と反応するはずなのに今日は覇気がない。
「さて…ダン、テッツちょっと来て」
「なんやカイリどうしたんや?」
「おてんば姫を救出作戦と参りますか」
「は?おてんば姫?マコのことか?」
「チハルの方よ」
はぁあ?!という反応を無視して無名街へと向かった。案の定と言うべきかヤマトも無名街へやってきた。ルードボーイズの隙をつき倉庫へと向かう。入り口にはチハルが立っていた。
チハルから事情を聴きだしカイリはマコの元気がない原因がやっと分かった。
「ノボルの出所に家村会…ね」
「おい、カイリ。俺はこのまま行くけどお前はどうすんんだ」
「ここまで来たんだから最後までやるよ。ぶっ壊すんでしょう?」
「おう!」
ヤマトをはじめカイリ、ダン、テッツは樽や机をなぎ倒しこれでもかというほど暴れた。騒ぎを聞きつけたルードボーイズと薬の出所を突き止めたホワイトラスカルズがやって来て喧嘩を始めそうなところに九龍グループがやってきた。
「ノボル…こっちに戻ってこい!」
「俺は過去を燃やしたんだ。山王には戻らない」
ノボルの意志は強かった。コブラの言葉もヤマトも、そしてマコも言葉も届かない位
「過去を…燃やした?男なら過去にけじめつけるくらいになりな」
いつも笑顔のカイリが目を開きそう言うと眼力だけで九龍グループをすごませた。動揺したノボルは誰かからの電話に出てすぐにどこかへ向かってしまった。