逢いたかった人

ヤマトとマコが耐え続けコブラの助けによってこの件は片付き、無事千春も山王連合会に入ることが出来た。
鬼邪高からITOKANに帰りケガの手当てをナオミに見てもらった。

「ハゲはともかくマコちゃんは女の子なんだからこんな野蛮なことしちゃだめ」
「あはは、ごめんね。でも仲間になるかもしれない人をほっておけないし」
「あははじゃないの」

ナオミはそう言い手の擦り傷に消毒を垂らすと痛さのあまり後ろにのけぞると、後ろに座っていたヤマトの背中にぶつかるとちょうどけがをしたところだったのか「いってぇ!」と叫んだ

「あー!ごめんヤマト!」
「マコ〜!」
「うっせえぞハゲ!」
「なんだとブス!」

ナオミに手当てをしてもらった後ヤマトと共に行きつけのバーへ向かった。小竹のママが人数分のグラスを用意してくれたがマコの分だけジュースが注がれていた。

「…えー、なんで」
「マコはまだお酒に強くないでしょう?わざわざ私たちに合わせなくて大丈夫よ」
「せっかく千春ちゃんの歓迎会なのに…」
「もっと強くなってから私たちに付き合ってもらおうかしら」

カイリと小竹のママがクスクスと笑いマコだけジュースで乾杯をした。
千春を迎え入れてからしばらくしたある日カイリとマコはいつものようにITOKANへ向かった。そこには荒れた店内と泣いているナオミがいた。

「なに…これ?」
「マコ…カイリ…悪いけど、いまは一人にして」
「ナオミ…」
「…一人になんて出来ないよ!悲しいことほど誰かと分けなきゃダメなんだよ!」

マコはそう言って片づけに取り掛かった。カイリはナオミに「ここにいるとケガするから」と言い自室に行ってもらいマコの手伝いを始めた。しばらくしてヤマトと千春がやって来て片づけを始めた。

「ヤマトさんちょっとこれ持ちあげるの手伝ってもらっていいですか」
「おう、いっせーの」
「…ありがとうございます」
「いいって…ん?」
「ヤマト?どうしたの?」

ヤマトの手元を見ると小さなケースのようなものの中にSDカードが入っていた。カイリも覗き込み「なにこれ?」というと、突然千春がITOKANを飛び出しヤマトはケースをカイリに押し付け後をつけて飛び出した。

「…これ、なんだと思う?」
「わかんない。中身見てみる?」
「うーん、ヤマトが戻ってくれば話してくれるでしょう。」
「とりあえず、いったんお兄ちゃんに伝えてくるね。今店番してもらってるから行ってくる」
「気を付けてね」

カイリに返事をし、自宅であるガソリンスタンドへ行く。店をのぞいてみるとコブラは店番をしておらず「もう!」とマコは言い、2階へ向かった。

「ちょっとお兄ちゃんちゃんと店番…ノボル?」
「…マコちゃん」
「いつの間に出所してたの?言ってくれれば迎えに行ったのに!」

マコは嬉しそうにノボルに近づこうとしたらコブラが前に立った。意味が分からないと顔に出ていたのかコブラはノボルについて話した。

「九龍会…?なんで?山王には戻ってこないの…?」
「ノボルの意志だ、とにかくこいつとはかかわるな」
「そんな…」

ノボルは居心地が悪くなったのか店を出て行った。