五日目_@

 ◇五日目

 早朝、寝室。
 ふっと意識が浮上してきて、ゆっくり目を開ける。あれ、昨日いつ寝たんだっけ? よく覚えてない。息を吸おうと口を開くとひゅぅと乾いた空気が喉に張り付いて少し咳く。んん、喉がすごく乾いてる……。なんだかばりばりして気持ち悪い。布団の中でくぁ〜っと欠伸をしながら辺りを見回すと、ここで一つ違和感に気付く。魈さんが居ない。珍しい……。いつもなら魈さんの視線で起きたんじゃないかってくらい見つめられてるのに。今日は何か用事でもあるのかな。今までそんなこと、なかったのにな。
 くーっと布団の中で伸びをして身体を起こす。まだ起きるには早いけど、このまま寝るのもなんとなく勿体ないからたまには早起きでもしよう。そろりとベッドから降りて、とりあえず台所に向かう。清心を水につけて飲んでスッキリしよう。すごく喉が乾いてるし。まだ冷える廊下を進んでいると、脱衣所から聞き慣れた声に呼び止められた。
「起きたのか」
「あっ魈さん、おはようございます……お風呂、ですか?」
「………外で水を浴びてきた」
「水? そ、そうなんですね」
 ぽたぽたと髪から水が滴っている魈さんはとても色気を放っていて朝から眼福だ。どうして水浴び? なんかしてたんだろう。昨日一緒にお風呂入ったよね? あの後汗かいてたからかな。圧倒的に私の方が汗だくだったと思うけど、起きてから今まで不快感を感じなかった。
 もしかしてお風呂入れてくれてたりするのかな。そうだとしたら申し訳ないな……。
 魈さんの分も清心の冷水作ろうかな。魈さん何か飲みますか? と聞くと「要らない」とだけ返されて脱衣所の奥へ消えていった。うーん、何にも出来なかった……。また別の機会に様子を伺おう。
 
 清心の茎をざくざく切っていると突然お腹に違和感を感じて動きを止める。
 ぎゅう。
 お腹から後ろに身体が引っ張られたと思ったら、どうやら魈さんに後ろから抱きしめられているようだ。お腹にまわされた逞しい腕と、背中に感じるとてつもない安心感。音もなく後ろから抱きしめられてびっくりした……。いろんな意味で心臓がどきどきしている。
「魈さん、あの、包丁危ないですよ……」
 返事はないが、後ろからそっと包丁を取り上げられて清心の茎が散らばっているまな板の上に置くと空いた魈さんの手が私の右手に重なってゆっくりと指を絡められる。お腹にまわされた腕に力が入ってより密着する。耳元にかかった魈さんの息が少し熱くて心臓が跳ねる。魈さん、したいと思ってくれてる……? そう思うとカッと体温が上がる感覚がして、こっちまでそういう気分になってくる。ちょろいと思われるかもしれないけど、だって、だって今日は最終日だ。これからするなら期待しちゃう、でしょ。
 髪の毛の上からうなじを唇でなぞられると肩が跳ねて情けない声が漏れてしまう。ぎゅぅっと重ねられた右手とお腹にまわされた腕に力が入って本格的に身動きが取れなくなる。逃げるつもりは全然無いけど、絶対逃がさないってされてるみたいでそれだけでたっぷり焦らされた子宮がきゅんと疼くのがわかった。
 暫くそのまま動きを止められて、お互いが息を吐く音だけが空間にこだまして緊張と期待が高まる。きゅっと私が息を飲む音が小さく聞こえた後に、耳元に口を寄せられて、「……いいか」っていつもより掠れた低い声で言われたらはい♡て言うしか選択肢が無かった。
 てっきりあのまま台所でされるのかと思っていたが、たっぷり水を入れた水差しと茶器を準備してお盆を持たされたかと思うとそのまま抱き抱えられて寝室まで運ばれた。たぶん、私が喉渇くだろうからって事なんだけど水の量が多くて一体どれだけされるんだ……と期待と少しの不安でどぎまぎする。魈さんも我慢してるだろうに、ここまできても私の事を考えてくれるなんて本当に優しいなと改めて思った。私が魈さんの立場だったら台所でそのまましてると思う。あと、これは素直に凄いと思った事なんだけど魈さんに抱えられた私が持っている水差しの中の水が全然溢れないのだ。多少は揺れてるけど、こんなにたくさん注いだのに溢れる気配がない。えっすご……魈さん歩く時も音しないし体幹もいいしかっこいいなとお盆の縁を握りながら考えていたら、唇の端に触れるだけのキスをされて驚いた拍子にお盆に少し水が溢れてしまった。あ……と思った時には寝室に到着していてベッドに降ろされてお盆を取り上げられ今に至るわけだ。
「ん、んぅ♡ふぁ」
「ン……、」
 口内を魈さんの薄い舌で荒らされて、上顎を探るようにぺろりと舐められると鼻から声が抜ける。舌を絡ませて、力の抜け切った舌を連れ出すように軽く引っ張られたりたまにちゅぅと舌先を吸われたりしていつもよりちょっぴり強引なキスにどきどきと心臓が熱くなって身体中が熱を持つ。ぎゅうっといつの間にか握られた手に力が入って、隙間なくぴったり手のひら同士が触れ合う。それだけなのに魈さんに触れられたところからじわりと熱くなって、魈さんのことで頭がいっぱいになる。
 最後にとぷりと涎が口内に送られてきて、少し唇が離れた後に唾液で濡れた唇をちゅっと合わせてから魈さんの顔が離れる。こくこくと魈さんの涎を飲み干すと首筋に視線を感じて顔を上げた。ばちりと合った目が、欲に濡れていて熱くてあつくて、鈍く光る金色の瞳に囚われたように動けなくなる。ぁ……♡魈さんが、興奮してる♡
 息をするのも忘れて見惚れていると、魈さんが小さく息を飲んだのがわかった。
「………そんな顔をするな」
「ぇ……ど、どんな顔ですか」
「…………」
 答えを待ってじっと魈さんを見ていると、ふっと視線を逸らされて、ふかふかの布団にゆっくりと押し倒される。どんな顔してたんだろう……、完全に流されてしまった。顔の横に手をつかれて、魈さんに閉じ込められるみたいになってとくりと胸が熱くなる。わたし、さっきからずっとあつい。熱に浮かされてぼうっとしていると服の裾に手をかけられて「脱がせるぞ」と呟くように言われる。なんとなく言葉が出てこなくて、こくこく魈さんの方を見て頷けば贈り物の封を開けるようにゆっくりと丁寧に脱がされる。
 そんなにゆっくりされると逆に緊張してしまう。お腹を手のひらで撫でられて、くすぐったさに身を捩っていると下着に手をかけられてするりと布が足を降りていく。足首を持ち上げられて、なんだろうと思っていると踵にそっとキスされてきゅう〜っと心臓が締めつけられる。なに、なに、びっくりした。そんな王子さまみたいな事するひとじゃないのに。生まれたままの姿にされた私の腕を優しく引っ張って、身体を起こされると魈さんの膝の上に乗せられる。
「魈さんも、脱いでください……私だけなの、恥ずかしいので……」
「……わかった」
 ぱさぱさと脱いだ服を床に投げ捨てて、魈さんの鍛え上げられた肉体が露わになる。下は後回しらしく、上半身だけ裸になった魈さんにぎゅうと抱きしめられる。魈さんの身体も熱くて、肌と肌が触れ合うのが気持ちいい。
 はぁ、と魈さんが吐いた熱っぽい息が首にかかってくすぐったい。ちゅっちゅっとお互いの濡れた唇を触れ合わせて遊んでいると、魈さんの大きな手がお腹のくびれを撫でてするすると胸の方に上がってくる。下乳の膨らみを親指でなぞりながら、隙間なくくっついていた魈さんの胸板と私の胸がそっと離れて、既に立ってしまった乳首をツンと突かれて身体が跳ねる。
 んっ♡と声が漏れるとゆっくりと膨らんだ乳輪をさすさすと撫でられて、焦らされてる感覚に腰が疼く。唇にちゅぅっと吸いつかれて、力が抜けた口を割って入ってくる舌に必死に応えていると不意にぎゅっと乳首を押されて動きが止まる。
 びくりと反応した身体に、背中をそろ〜っとなぞられるともっと触ってと媚びるように胸を突き出してしまって恥ずかしい。こ、これは不可抗力……。決して私がみだらな訳ではない。
 キスが止んだと思ったら顎や首筋にちゅっちゅっと唇を押し付けられたり、息を肌に吸わせるようにはぁっと熱い息を押し付けらたりしてじわじわと快楽が滲んだ。
 むに、と胸を揉まれて、舌を尖らせて片方の乳首に押し当てられる。れえ〜〜っ♡と態とらしく舌でゆっくり舐め上げられて、魈さんの膝から腰が浮く。もう片方の乳首はたまに爪で引っ掻かれて、うぅ、乳首やだ……♡♡
「もっ乳首やっ……♡しょうさ、ぅあ♡」
「………」
「ひっ♡♡ぁ〜〜♡うっんぅ♡」
 やだ、と言おうとするとぱくりと口に含まれてたっぷりの唾液を絡められて、舌で嬲られる。その間にも片方の胸は柔らかさを確かめるように好きなように揉まれて、もどかしい熱にナカの奥から蜜が垂れてくるのがわかった。はやく、欲しい、魈さんの♡
「魈さん、魈さん♡も、した、触って欲しいです……♡ぅあぁ♡」
「ん、……ここか?」
「ひッ♡♡あ、♡そこ♡そこです♡」
 魈さんが軽く手を這わせただけで、くちゅりと水音が響いて恥ずかしい。まだ指を充てがわれただけなのに、ひくひくと震える入り口がヒダを絡めてはやくはやくと魈さんの指に纏わりつくのがわかる。魈さんがそこから指を離すと、愛液が糸を引いてるのが見えてかぁぁと首のあたりが熱くなった。魈さんにもっと触って欲しくて、足の外で膝を立てて首の後ろで手を組んで甘えるように擦り付く。魈さん、触って触って、と羞恥に耐えながら期待を込めて少し上から魈さんを見下すと、後頭部に手が添えられてぐっと寄せられた唇が触れ合う。ぬるりと舌で下唇を舐められて、口内で舌を絡めると同時に指で割れ目をなぞられて背筋がぞくぞくする。浅く指を入れられて、愛液を絡めた指でゆっくり腫れたクリトリスを下から撫で上げられると腰が震えて逃げちゃう……♡
 ナカ、触って、と抗議しようにも絡ませられた舌を離してくれなくて、むぅっという気の抜ける声しかだせない。やだやだ、今日までずっとクリイキだったからやっとナカでイけると思ってたのに、焦らされたくないのに♡焦ったくて無意識に揺れていた腰をするりと撫でられて、入り口に指が充てがわれる。
「んむっ♡はぅ、しょ、さん♡♡ゆび♡ほしいです♡ぁ〜〜ッッ♡♡ゆび、ゆび♡♡きもち♡」
「……そんなに欲しいか」
「はぃ♡ナカで……っうぅ♡♡ナカ、寂しかったから♡ひぁ、♡そこッ♡撫でちゃっ!♡♡」
「腰が逃げているぞ」
「ごめ♡ごめんなさっ♡♡そこなでられるの、弱くてッ♡♡あ゛♡イッちゃ♡♡イッ〜〜‼♡♡」
 クリトリスの裏側のぷっくりしたところをすりすり撫でられて、呆気なくイッてしまう。ナカがぎゅうぎゅう魈さんの指を締め付けて、太くて長くて気持ち……♡しあわせ。ふぅふぅ息を吐いて落ち着けていると、魈さんが目の前にあったであろう私の乳首をかぷっと甘噛みしてイッたばかりの膣がまた反応する。イッたときに撫でていたところから指を動かさずに口内で立ちきった乳首をぢゅっ♡と吸われて嫌な予感に腰が跳ねる。
 まって、と声を出そうと喉を震わせた瞬間にトンッとさっきの場所を指の腹で叩かれて太腿が震える。なんで膝立ちでナカを指で解されるのってこんなに気持ちいいんだろう。現実逃避しかけたところに、ぐっと二本の指で弱いところを押されて意識を引き戻される。
「ひ、ぁ!♡まっ♡♡ひゃぅぅ♡♡やだやだ、そこぐりぐりしたら出ちゃう、から♡ひゃめ♡♡」
「………いい。出せ」
「ふーっ♡だめ、魈さんの服汚しちゃ♡♡ぁッ♡あ、♡ずっとぐりぐりしないれ♡♡おなか、ちからぬけ……っ♡」
 乳首から口を離したと思えば、出せなんて言われてやだやだって言ってるのに弱いところを攻める指を緩めてくれなくて、下乳に吸いつかれて甘い痺れが全身を駆け抜ける。ぁ、あ……♡かくかく震える太腿をそっと撫でられた後に、がっちり腰を片手で固定されてもう逃げられない♡ぐちゃぐちゃ音を立てて喜ぶ膣から溢れた愛液を親指ですくって、器用にクリまで持っていかれて遠慮なく塗りたくられて、♡♡
「ッ♡も、出ちゃ♡♡ひゃぁッ♡♡ッ〜〜〜〜〜〜‼♡♡」
 ぷしっ♡と勢いよく漏れでたそれは紛れもない潮吹きというやつで、イくときとは少し違った感じがして妙な開放感が気持ち悪い。
 よく出来ました、と褒めるようにすりっ♡と最後に先程までぐりぐりしていた場所を一撫でしてからゆっくり指を引き抜かれてまた太腿がふるりと震える。恐る恐る下を見るとやっぱり魈さんの服がびっしょり濡れて色濃くなっていた。うううう、だから嫌だって言ったのに。生理的な涙で少し涙目になっているであろう私の顔に気付いて、ちゅぅっと触れるだけのキスをしてくれる魈さん。優しい。宥めてくれてるんだろうな。「少し動くぞ」と断わってから腰を浮かせて下をずりずり脱いでいる魈さんをぼーっと見下していると、ぼろりとこぼれたそれに目が釘付けになる。魈さんの割れた腹筋めがけて、おへそまで勃ちきったそれが欲しくて欲しくて、子宮がきゅぅと鳴くのがわかった。
 あ、す、すごい勃ってる、気がする。欲しい。魈さんのだ……♡どくどくと小さく動いて刺激を欲してるのがわかる、血管がバキバキに浮いてて辛そう♡♡見てるだけなのに、ぎゅぅっと太腿に力が入ってナカが切なくなる。くぱりと口を開けた割れ目から愛液がとろりと溢れた気がした。魈さんの、が、先っちょからとろとろ涎垂らしてお腹空かせてるんだ……♡♡
「………欲しいか?」
「ッ〜〜♡ほし、挿れてほしい、です♡」
 魈さんのに釘付けになってる私に気付いて、小さくため息を吐いた後に目を見て聞いてきた魈さん。魈さんだって、そんな、獲物を見つけた獣みたいな熱い目して、♡そんな顔で欲しい? って聞かれたら、頷くしかないって決まってるのに♡
「……ッ、挿れるぞ」
「はぃ……♡」
 ぐっと腰を掴まれてゆっくり降ろされる。ちゅぷっ、と魈さんのが入り口に当たってはしたない水音が漏れる。そのまま腰を進められて、私の身体なのに魈さんにがっちり固定されてこれじゃもし何かあっても抵抗できない……♡回らない頭でそんな事を考えると余計に濡れてしまって、膣の奥が涎を垂らしたのが分かった。
 入り口に充てがわれたものに膣が欲しい欲しいと鳴いて縋りつこうとしているだけでこんなにきもちいい。はやく、欲しい、奥まで魈さんでいっぱいにされたい。魈さんの肩に置いていた手を首の後ろで繋いで、魈さん、って強請るように擦り寄っていくとそれまで止めていた腰を進められて声が出る。
「ッあ、〜〜〜〜〜〜ッッ♡♡♡」
「……はッ、これで、このまま三十分だったか」
「ふっ、ぁ、あ♡そうでひゅ……ッ〜〜♡はひ、」
 ずぷっ♡と栓をする様に腰を落とされて、ついていけなかった快感が波のように遅れてやってくる。四日間待ち侘びたものを味わい尽くそうとしていたのに、叩きつけられて訳もわからないまま果ててしまった。ぐずぐずに解れたナカで子宮口にぴったり先端がくっついて、腰の震えが止まらない。挿れただけでイッちゃった……♡魈さんの♡♡私の中にはいってる♡♡♡
 浅く呼吸を繰り返していつまで経っても酸素が足りない。魈さんのは動いてないのに、自分の膣がぎゅうぎゅうと締めつけて甘イキがとまらない、思考が……♡何にもわかんなくなっちゃいそう、♡繋がってるところに身体中の神経が全部持っていかれたみたいで、魈さんのがたまにびくついたりどくどくと脈打つ度にきゅぅーっ♡と切なげに締め上げては感じての繰り返し。熱い、あつい。なにこれ、つらい、このまま三十分……? そんなの無理だ、三十分もこのまま私の中に魈さんがいたら、そんな……♡♡
「……少し落ち着け」
「っ、♡ぁ♡しょうさん……♡わたし、からだ熱くてッ♡甘イキしちゃっ♡♡ひ、ぅ♡」
「水でも飲め」
「ん♡んむっ〜〜〜♡」
 魈さんから口移しされてぬるくなった水が喉を潤すけど、それでも全然落ち着けなくて、口移しついでに始まってしまったキスで余計に感じてしまう。
 落ち着けって言ってたのに、こんな、仙気まで送り込んできて……♡魈さんひどい♡♡全然落ち着かせる気がないもん。喉を震わせる魈さんの仙気にさらに思考を溶かされて、キスされながら太ももをがくがくと震わせてしまう。ナカ、栓されてぎゅぅってしても切なくないの、うれしい♡私がキスされながらイキかけてる事に絶対気付いてるのに、止めるどころか震える内腿をするりと撫でてくる魈さん。いじわるされてる♡魈さんの口内で遊ばれる私の舌をかぷりと甘噛みされたら腰がぞくぞくして、その少しの快楽が気持ちよくてキスされながら声も出せずにイってしまった。ぎゅうぎゅうと締め付けるナカをおちんちんがずるっ♡と奥に滑って、がくがく跳ねた腰を撫でられることにすら感じてしまう。

backnext