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「お昼行ってきまーす。」
そう声をかけ庁舎を出る。
お昼と言ってももう17時過ぎ。事件続きでお昼もろくに食べられなかったので少しでもなにか食べようとポアロに向かう。
ルンルンで車を走らせてポアロの近くのコインパーキングに愛車を停める。
少しだけ鏡を確認してリップを塗り直して車をおりる。
カランカラン、という鐘の音と共にポアロへ入ると大好きな彼が笑顔でこちらを向いて一瞬固まる。
今日来ちゃまずかったですか、なんて口には出さないが少し悲しくなる。
まだ少し混んでいる、というのは全部彼のせいだが、割と混雑してるのでカウンター席へ座る。
「ご注文お決まりですか?」
他人行儀に聞く彼にとりあえずカフェラテだけ頼む。
「あ、ほのみちゃん!来てくれたの?」
笑顔で駆け寄ってきたのは梓ちゃん。
事件続きの腐った脳には痛いほどの癒しだ。
『今日全然休憩できなくて…抜けてきちゃった。』
そう笑うとチラッと彼の方を見て沢山癒されてね、なんて去っていく。
彼はと言えば私のカフェラテを作り終えると学校終わりのJKに捕まっている。
あーあー私だって沢山話したいのになーなんて少し背中を睨んでおく。
「安室さんって彼女いるんですかー?」
4人組のうちの1人が彼にそう聞いて少しドキッとしてしまう。
なんて答えるのだろうか、と聞き耳を立てる。
「バッカ、いるに決まってるじゃん!こんなイケメンにいないわけない!」
聞いた女の子の隣に座る女の子がべしべしと強い勢いでもう1人を叩いている。
私だもんねーと大人気ないことを思いつつも淹れたてのカフェラテを啜る。
「はは…どうでしょうね?」
流すことに決めたらしく笑ってあしらっている。
「はぁ…」
モテすぎる彼氏にヤキモチをやきながら、気づかれないようにため息をつく。
癒されに来たのに嫌な思いをするなんて…。
そんなことを考えているとコト、と私の目の前にサンドイッチが置かれる。
手が伸びてきた方を向くと、よそ行きの笑顔でこちらを見る彼。
『安室さん、頼んでないです。』
「サービスですよ。」
私が少し睨んでそう言うと彼は笑顔でそう答え私の後ろを通りカウンターの中へと戻る。
通り過ぎざまに聞こえた声に私は思わず両手で顔を覆う。
「僕の愛してやまない彼女はあなただけですよ。」
なんていつもと違う彼で去り際に耳元で言うなんて本当に彼はずるい人だ。
梓ちゃんはと言えば一部始終見ていたらしく私の背中をバンバンと叩いてニヤニヤしながら仕事に戻って行った。
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