二人の秘密
私の身体の晴矢ともさもさと朝御飯を食べているとインターホンが鳴った、現在午前九時半、こんな時間にたずねてくる人物といったら宅配業者か隣に住む友人くらいだろう
隣に住む友人というのは、晴矢の昔なじみとやらで一緒の園にいた人たち、私は晴矢を通して仲良くなったのだ
ちなみに私自身の女友達は数は少ないがちゃんといる、その中でも仲が良いのは真琴椿というそこら辺の男より男前な女の子だ
彼氏は要らないが彼女はほしいという同性愛者ではなく、ただの女好きという少し困った友人で、私はそんな椿が大好きだ、もちろん友情的な意味で
さて、インターホンを押した主の正体なのだが、こういうときはいつも晴矢が出てくれるので今回もそうのようだ
マンションの玄関からではないといういうことは多分ヒロトたちなのだろう、私のその予想が当たったのか、うげえ、という私の声が聞こえた
「名前ひどいじゃないか、人の顔を見てそんな声を上げるなんて」
「うるせえ今取り込んでんだ入ってくるな!」
「今日の名前はなんだか晴矢のようだ」
「あれ、今日は晴矢が出てるんじゃないんだ、珍しいね」
ヒロトと風介の声がして、今は入れ替わっているのだから今日は私が出て行くべきだったのか、と思い出した
そんな私にお構いなしで私の身体の晴矢を連れて二人が部屋の中へと入ってきた、休みの日は決まって私の部屋に来る
まだ色々と昨夜の後処理を終えていないので寝室に入らないことだけを願おう
「やあ晴矢おはよう、なんだか交尾の後臭いね」
「ヤったのか、私たちがむさ苦しく二人で過ごしていたというのにこのチューリップが!」
「離してよ、痛い」
ヒロトにはこの匂いが分かるみたいだ、さずがというべきか、風介に頭のチューリップを掴まれ、思わず飛び出した私の言葉を聞いた二人が固まった
そりゃそうだ、晴矢の口から女言葉が出てきたのだから、風介が手を離してくれたのはいいがなんだかめんどくさいことになりそうだ
私を後ろから抱き締めて二人を威嚇する晴矢に苦笑を浮かべながら私は口を開いた
「私と晴矢、入れ替わったみたいなの」
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