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 士郎は強いから納得できる、熊殺しなんて異名を持っているくらいだ、宇宙人と戦う力だってある
 ただ、なんで私もなんだろう、私はサッカー部だけど士郎ほど強くないと思う、そういった意味も込めてさっきの言葉
 海苔を切るのを再開して瞳子さんの言葉を待つ

「それを決めるのは私です、これから白恋中と雷門中で試合をします、そこであなたたちの実力を見せてもらいます」

 見上げた瞳子さんの目は凛としていて思わず見ほれてしまっていた
 焼けてるよ、士郎に言われて餅が大きく膨らんでいることに気づいた私は膨らんだ部分を二箇所ちょいちょいとつまんで先ほど切った海苔くっつけていく
 私の隣に座っている士郎もまた焼けた餅に海苔を付けていたところだった

「はい、どうぞ」
「わぁ! かわいらしい猫ですね!」

 左隣に座っていた眼鏡の女の子、音無春奈ちゃんに完成した猫型の御餅を渡せば喜んでくれた、これくらいの年の子は無邪気で可愛いなぁ
 ちらりと士郎を見れば私と同様にサッカーボール型の御餅を円堂くんに渡しているところだった



「相手は日本一のチームだ、どこまで出来るかわからないけど頑張ろう」
「おー!」

 士郎の言葉に私を含めて白恋中サッカー部のみんなで拳を上げる、これから雷門中との試合が始まろうとしていた
 士郎は最初DF位置に、私は今日はMFに、すると雷門側から吹雪はFWじゃないのかと言う声が聞こえてきた
 違うよ、FWは士郎じゃない、そう言いたいけど言えないこのもどかしさをため息と共に吐き出す

 試合が始まり自称雷門中の実況担当さんの声と共に試合が始まる、ボールを上げていく雷門イレブンをじっと見ていれば礼文くんにぼんやりするなと怒られてしまった
 染岡くんが士郎の前まで競りあがってきたが、士郎は余裕の笑みを浮かべている

「そういう強引なプレー、嫌いじゃないよ」

 ふわりと微笑んだ士郎はアイスグランドで染岡くんを凍らせボールを奪う

「なんてディフェンス能力だ」
「名前!」
「はいはーい」

 士郎からのパスを胸で受け止めそのままでドリブルで上がっていく、それなりに早いつもりだよ
 途中風丸くんや土門くんがスライディングでボールを奪おうとしてきたのでボールを両足首の間に挟み地面に手を付け一回転してそれをかわす

「なんという身体能力だ、スピード、しなやかさ、すべてのレベルが高い」
「士郎!」

 シュートを決めてもらおうと士郎にボールを回そうとしたが鬼道くんに奪われてしまった、そしてそのままパスが回り染岡くんがゴールまで競りあがる

「なっ、吹雪がゴール前に!?」

 ゴール前まで戻った士郎が染岡くんの必殺技をいともたやすく止めてみせる、相変わらず士郎はすごい
 そしてマフラーに触れてアツヤに交代する、逆立った髪とオレンジ色の瞳が高圧的に光った



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