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イプシロンと名乗った彼らは京都の漫遊寺中という所に襲撃予告を出したらしく、僕たちはキャラバンに乗って京都へ向かうことになった
僕は染岡くんの隣で、真ん中の空席は豪炎寺くんの席なんだって、本当は名前の隣に座りたかったけど名前は鬼道くんの隣に座っていた、何でよりによって男子の隣なんだ
漫遊寺中は学校のモットーが心と身体を鍛えることらしく、サッカー部も対抗試合はしないらしい
だが厳しい修業で鍛えぬかれた強靱な身体と研ぎ澄まされた精神を持つ漫遊寺中のサッカー部は、フットボールフロンティアに出ていれば確実に優勝候補となっていたとのこと
だけど実際に漫遊寺中に来てみれば和やかで、襲撃予告などなかったみたいに呑気な生徒たちばかりだった
早速サッカー部の場所を聞こうと、そこらへんを歩いていた女の子に声を掛ければほんのりと頬を染めて教えてくれる
みんなにサッカー部の場所を伝え、女の子たちにお礼と一緒にまた何かあったらよろしくね、と言えばさらに頬を染め上げた
ちらりと名前を見ても名前は嫉妬とかそういったものをしている様子は一切なく、むしろ漫遊寺中の男子たちにナンパされていた
僕は腸が煮えくり返りそうになるのを何とか抑えて名前をナンパ共の魔の手から救い出して、そのまま手を繋いでみんなの後を付いていく
女の子たちの情報通りに歩いていると蹴球道場と書かれた古風な建物があった
それを見つけたキャプテンが意気揚々と駆け出した次の瞬間、次々と何かに滑り転び幾重にも重なっていく
「きゃっ」
「名前危ない!」
みんなの後を追うように転びそうになった名前を抱きとめれば名前が滑り転ぶことが回避できた
名前をこんな危ない目にあわせたのは誰だろう、僕の中から黒い感情が沸き上がるのを感じていたらどこからともなく笑い声が聞こえてきた
「うっしっしっ、ざまあみろ! フットボールフロンティアで優勝したからっていい気になって!」
小さな男の子がワックスを片手に僕たちを笑っていて、それに憤慨した塔子さんは落とし穴に落ちてしまった
そのまま塔子さんを小馬鹿にするように笑っていた男の子はまた別の怒声によって走り去ってしまった
怒声の持ち主は先ほどの少年について話してくれた、彼は木暮くんと言って、サッカー部らしい
サッカー部といっても悪戯ばかりなので練習に参加させてもらえず雑用ばかりしている
木暮くんのことを説明していた彼の口から信じがたい言葉が漏れた
「木暮のやつ、親に裏切られたことがありまして……」
何でこの人はそんなことをあっさりと言ってしまえるのだろうか
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