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名前を強制的に連れてきてから数日、名前に元気はなかった、そりゃ無理やりつれてきたようなもんだからな、無理もない
プロミネンスの練習が終わって、名前に夕飯を届けるべく部屋へと向かう
名前の部屋は特別で、中がアンティーク調の物ばかりで溢れている、父さんの趣味でもなければ俺の知っている名前の趣味でもなかった
「あ、晴矢」
「飯持ってきた、食え」
俺がトレイを差し出せば礼を言って口元に笑みを浮かべる、俺の知ってる名前だ
お姫様が寝るような天蓋付きのベッドに腰掛け、ゆったりと飯に手をつけ始めた名前を見る
沖縄で再会したときも思ったが、元々大人っぽかったがさらに色っぽくなったな、そりゃそうかもう中三だ、来年には高校生なんだ
そう考えたら一年の差が大きく感じられて小さく舌打ちをすると、眉間にしわが増えるよ、と名前が笑った
ああやっぱりこの顔だな、そう一人で感心していると、変な晴矢、とまた笑った
ふと思った、この部屋には別に鍵は掛けていなければ見張りもいない
その気になれば簡単に逃げれる状態なのに名前は一度も逃げようとはしなかった、ま、監視カメラくらいは付いてるかもな
気になって名前に聞いた、何で逃げねえんだ、そしたら名前は実に清々しく答えた
「逃げる必要がないからよ」
きょとん、今の俺の状態を表すのにぴったりな表現だ、飯を綺麗に平らげ最後に味噌汁をすする名前にその真意を問う
「だってここには晴矢たちがいるし、それに瞳子さんは士郎たちを連れてここに来るわ」
その返答には確信があるようで瞳が真剣だった、瞳子さんは父さんの実の娘ってことぐらいでそんなに思いいれはねえ、向こうもそうなのか沖縄んときにはほぼ他人みたいな感じだったし
それから名前は俺に質問し返してきた、なぜこんなことをしているのかと、こんなこと、というのはジェネシス計画のことだろう
俺たちが宇宙人のふりをしてサッカーで地球を侵略するのは父さんのためだ、父さんがやれっというからやってるだけ
それが間違ってるって薄々気付いているが口には出さねえ、言っちまったら全てが終わりだ
グランの野郎は他にも何かを知っている雰囲気だがそんなん知ったこっちゃねえ
「俺たちは父さんが望んだことをしているんだ、全部父さんのためだ」
「……親が間違いを起こしたときにそれが間違いだと気付いたら、その間違いを正してあげるのも子供の役目よ」
俺もわかってる、だけど父さんのためなんだ、そのことを言ったら父さんの逆鱗に触れて追放されちまう、だって俺たちは無力な子供なのだから
そんなことを知ってか知らずか、名前は言っちまった、俺たちを否定するも同然な言葉を
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