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 思わず名前の腕を掴み無理矢理立たせてベッドに放り投げる、俺がそんなことするなんて考えてもみなかったらしく心底驚いた顔をしてやがる
 俺を叱りつけようとする名前の声にかぶせるように俺が叫ぶ

「知ったような口利くんじゃねえよ、お前は新しい親や友達とぬくぬくしてたんだろ、その間に俺たちがどんな厳しい特訓をしてきたか、お前にはわかんねえよ!」

 名前は俺たちがどんな思いでお前を見送ったと思ってるんだ、お前がいなくなって俺たちがどんなに寂しい思いをしてきたか
 なのにお前は新しい家で、お友達とぬくぬく育ってきたんだろ、苦労なんてしないでにこにこ笑ってたんだろうが
 今までの名前に対する鬱憤を晴らすように次々と言葉が出てくる、やばい、これ以上口を開いていたら言っちゃいけねえことまで言っちまう、言いたくないのに
 名前を悲しませたくなんてないのに、無常にも感情に任せっきりだった俺の口は次々と言葉を紡いだ

「お前にはわからないさ! 引き取ってくれる奴がいた名前にはな!」

 違う、こんなこと言いたいわけじゃないの口からぽろっと出ちまったんだ、恐る恐る見た瞳は今にも泣きそうだった
 一度出しちまった言葉は元には戻らない、俺は名前を悲しませたんだ
 ばつが悪くなって思わず顔を背けてしまい名前の顔を見るのが怖くなった、泣かせてしまっただろうか
 そういえば名前が泣いているところを見たことがないことに気付いた、園にいたときは常に笑っている名前しか見たことがなかった
 そう考えていると名前が静かに口を開いた

「……そうね、私は引き取ってくれた人がいたわ、もうこの世にはいないけど」
「は、どういうことだよ……?」

「お義父さんとお義母さん、交通事故で死んじゃった」

 一瞬耳を疑った、もういないってどういうことだよ、名前を引き取った爺さんと婆さんはもういないっていうのか
 事故の時間を聞いたら私たちがイプシロンと戦っているときだったの、そういって自分がイナズマキャラバンに乗らなければこんなことにはならなかったのに、と自分の行動を悔いる名前に俺は何て声を掛けていいのか分からなかった

 ごちゃごちゃ考えんのは性に合わなくて顔を下げちまった名前を抱き締める、体つきももうあの頃とは違うんだよな、俺もだけど
 どれだけの間離れていたのか、その期間を考えるだけで億劫になり腕の力を強めた
 名前は一人ぼっちになっちまったんだな……、だったらずっとこのままここにいろよ、その言葉を口に出すことはなかった



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