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目を覚ませば私はグランドの様子を見渡すことのできる高台で椅子に座っていた、高いところが苦手というわけではなかったが正直に言って少し怖い
そしてさらに気がつけば私は白いドレスを着ており、グラウンドでは雷門イレブンとザ・ジェネシスが戦っていた
いつの間にかゴールキーパーが立向居くんで円堂くんがフィールドプレイヤーになっていて、私の居ない間に成長している雷門が少し遠く感じた
どうやら丁度先取点を取られてしまったらしく雷門の士気が明らかに下がっていく
「みんな顔を上げなさい!」
力強い言葉を紡いでいく瞳子さんに、各々が自分たちの成長を認めこれからの可能性を感じている
自信を持った人間ほど強いものはないと私は思う、かくいう私も雷門の勝利を信じている
ふと、ピッチに士郎がいないことに気がついた、ベンチを見やればやはり士郎はそこにいた、私が居ない間に何があったかは分からないけれどまだ悩んでいるに違いない
自分の中のアツヤとお父さんの言っていた完璧という言葉に挟まれて葛藤している姿が見える、でも士郎なら大丈夫
私の思いが届いたのか士郎がこちらを見た、私が起きていることに驚いている士郎をまっすぐ見詰める、士郎なら答えを見つけられるよ
私の眼差しに答えるようゆっくりと頷いた士郎は意を決して立ち上がった
「監督、僕を試合に出してください」
みんなの役に立ちたいんです、と決意のこもった言葉に瞳子さんが私に視線を向けたので大丈夫という意味を込めて一回だけ頷けば彼女も納得したように頷き返した
瞳子さん今私が眼を覚ましたことに対して驚いていなかったよね、いつから気づいていたのだろう
「選手交代、浦部リカに代わって吹雪士郎!」
「さあ行きなさい、吹雪くん」
「はい!」
その返事は今までで一番しっかりしているものだった、このまま良い方向へいけば良いのだけれど、まだ少し不安要素はあるが今の私は見守ることしか出来ない
玲奈のコーナーキックから試合が再開し豪炎寺くんがファイアトルネードで士郎に繋ぎアツヤがエターナルブリザードを打つ
しかしあっさりと止められてしまった、失態を取り返すようボールを追いかけアイスグランドで奪い取ろうにも失敗
「通用しない、完璧にならないといけないのに……!」
士郎とアツヤがせめぎあって心がバラバラだからどちらの技も上手く決まらないのだ
塔子ちゃんと小暮くんと綱海くんの新必殺技でシュートブロックするもジェネシスに焦りはない
その勢いを継続させるべくボールを繋いでいき士郎にパスをするも集中出来ていない士郎が気付いたときには遅く、取り損ねたボールがピッチから放り出された
そして豪炎寺くんがボールを取りにいったと思いきや士郎めがけてボールを打ち込んだ、勢いのあるボールはそのまま士郎の腹部へと当たる
「っ、豪炎寺くん……?」
「本気のプレーで失敗するならいい、やる気のないプレーだけは絶対に許さない!」
確かに今の士郎は心ここに在らずだった、これが豪炎寺くんなりの治療なのだろう
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