▽没文章の供養(随時追加)
 ※本編の流れや設定とは全く関係ないです




・カルデア時代、初召喚後のマイルームにて

「貴方が再び私のサーヴァントとなってくれたのは僥倖ね」
「おや。それは……」
「あの時は上からの圧力と身体が丈夫じゃなかったから無力だったけれど。今度は止めれる」
「止める? 何をです?」

(というようなやり取りから始める予定だったけど没)




・殺伐とした天主

「それで。私が死んだ後、天草はどんな生活を送っていたの?」
「……何のことでしょう。マスターである貴女が死ねばサーヴァントである俺も消えるのは当然ですよ」
「馬鹿ね。あの時の私はアインツベルンの優秀な魔術師だったのよ。例え身体が弱くとも、例え死にかけだろうと自分のサーヴァントが受肉したかどうかくらいは判るわよ」

(アインツベルン時代の夢主は本来天草のマスターになるはずだったホムンクルスの立場に成り代わり的な。殺伐すぎるので没)




・2.5に入れる予定だったもの(天草の考察の後)

「どうしたの、時貞? さっきから私の顔を見たまま黙り込んで……」
「いえ、少し考え事を」
「そう。なら良いんだけど……今までの世界とは違ってこの世界での現界には分からないことが沢山あるから、霊基に何かあったらすぐに言ってね」
「ええ」

 どうせ考えるのならば彼女とのこれからを。彼女の呪われた人生の終わらせ方を模索しよう。
 第三魔法の適用を頓挫させてしまった天草に今出来ることと言えばそれくらいしかない。

「マスター」
「? 何? やっぱり何か違和感でもあった?」
「俺で良ければ何でも言ってくださいね」
「う、うん……?」

 思わず曖昧な返事をするナマエ。前世でも彼には腹を割って話していた方だったから、彼の言葉の意図を図れなかった。
 しかし天草は何とも言えない返事でも良しとしたのか先程までの難しい表情を和らげる。

(入れるところがなかったので没)




・本編幼少、“個性”発現

 ナマエの両親は家族の一員として天草を快く受け入れ、家族と使用人だけの細やかな誕生会に、彼の席を用意してくれた。
 更にナマエの父親は自分にも出来るのではと娘が使った魔法陣に向かって手をかざしてみたりと子供以上にはしゃいでいる始末。

「……」
「あの、マスター……」
「気にしないで」

(父親のキャラが迷子になりそうだったので没)




・カルデアにて2に入れたかった文章

「そういう貴方も。随分と見た目が変わったわね」
「あれから色々とありまして……」
「それで。私が死んだ後、天草はどんな生活をしていたの?」
「そうですね……話すと非常に長くなるんですが、でもその前に」
「その前に……何?」
「時貞」
「……」
「時貞と呼んで下さい。マスター」
「……時貞」
「はい」

 ナマエが諱を呼んでやれば彼は満足そうに、年相応に笑うのだ。

(入れるところが見つからなかったので已む無く没。いつかどこかに入れたい)




・4話に入れる予定だったやつ

 別宅にはナマエの世話をする使用人が数人駐在しており、本宅使用人から連絡を受けたのか玄関スロープで待機していた。

「ナマエ様、本宅パーティー会場からお菓子をくすねて……じゃなかった、お菓子を頂いてきたのでお部屋に用意しておきましたよ」
「ありがとう」

 設定:別宅駐在の双子メイド。クール系のフローラ。のほほん系のフェリシア。上のはフローラ。(FEifからオマージュ)

(人数増やしたら無駄に長くなるので没)




・4話に入れる予定だったやつ

 マスターが初めて友人を連れてきたということで百を一目見ようとニトクリスはジュースを持って、エミヤは手製のケーキを持って、クー・フーリンはおつまみを持って、ナイチンゲールは虫歯予防の注意喚起に、アンリマユはナマエの影からひょっこりと。兎に角誰かしらが入れ代わり立ち代わり理由をつけて部屋を訪れた。
 当然その都度話の腰は折られ、知的好奇心旺盛な百にどこのどんな英霊なのかを説明をしなくてはならなかった。使用人が百を迎えに来た時にはナマエの顔から笑みが消えていたとか。

(入れるところがなかったので没)




・3話の最後にくっついていた文章

 彼を見送り帰路についた二人の間には沈黙が続いており、下手に話しかける訳にもいかずエミヤはやや俯いて隣を歩いている小さな頭を見やる。両手に買い物袋を持った状態なので彼女の手を握ってやることも出来ない。もどかしいさを感じているとようやくナマエが口を開いた。

「……士郎。わたし何かしてあげられたのかな」
「……確かにあのやり取りで何が解決した訳でもない」
「……」
「それでも、彼の重荷を少しでも下ろすことが出来たのならば意味はあったんじゃないか」

 少なくともナマエと共にたい焼きを食べていたあの瞬間は辛いことを忘れられたのだから。エミヤの言葉にナマエは俯いていた顔を上げ、彼を見上げる。
 “正義の味方”の義姉だからといって彼女まで正義の味方になる必要ない。ナマエはナマエのままでいい。そう想いを込めて、士郎然とした柔らかい笑みを浮かべた。

(3話の加筆修正に伴い不要となったので没)




・コスチュームデザインについての天主

「これで貴方を戦わせてたらまるで……」
「まるで?」
「っ……何でもない!」

 天草の悪戯な笑みでナマエは全てを悟った、分っててわざとこのデザインにしたのだと。彼の霊体化を解く時は必ず霊基再臨後にしようと心に誓ったナマエであった。

(入れるところがなかったので没)




・10話、障子と轟が同じ部屋で籠城している設定だった時のもの

「轟……!」

 咄嗟に助けようと障子の指先が僅かに動くのを天草は見逃さなかった。轟に向けているのとは別に、レイピア状の投擲用刀剣“黒鍵”を左手に呼び出し容赦無く彼の喉元に突き付けた。

「大人しくしていて下さいと言ったでしょう? 私も手荒な真似はしたくありません」

 現時点でも十分手荒だ、というのはモニタールームで観戦している者全員の意見である。

(結局障子は別行動させたので没)




・11話に入れる予定だった文

 ミョウジ家の書物には“願いを受け入れる黄金の杯”というそれらしい記述もあったが目撃されたのは世界で“超常能力”が発現するよりも遥かに遠い昔のことで、それ以降は杯のハの字もなかった。

(大して掘り下げて書く予定もない蛇足のため没)




・11話に入れる予定だったやつ

「そうね……彼らは使い魔の一種でもあるからそう言った方が分かり易いかしら?」

 もう戻って良いわよ。ナマエの言葉に天草は霊体に、アンリマユは彼女の影の中へと戻る。
 あまりの規格外さに、彼らの中に疑問は残るが兎に角一つ言いたいことは。

「こんな“個性”、アリなのか……!?」

 彼らの疑問を代表するかのように呟かれた峰田の言葉に答えたのはオールマイトだった。

「有りも有り。実際の目の前に存在しているのだからね! 彼らはミョウジ少女の生命力を糧に実体化しているから正真正銘彼女の“個性”さ!」
「生命力を糧に……」

 生命力を削っているとはいえ最早人を使役しているのと変わりない。やはり想定の範囲を超えている。

「それでも魔術師って割と普通に“強個性”だよなぁ」
「ミョウジのお父さんテレビですっごいよね〜」

 芦戸の言葉にナマエは曖昧に笑う。ミョウジ侯の名で広く知られている、元ヒーローという肩書きでワイドショーのコメンテーターを初めとし様々なメディアに出演しているナマエの父は事あるごとにメディアで“個性”を披露する。彼の“個性”は華やかで、明るい性格も相まって視聴者からの高感度も高い。
 しかし彼の披露する“魔術”はナマエの扱うそれと比べると手品に毛が生えたような物だ。ナマエにとって“魔術”は己の扱う神秘のことであってミョウジ家が代々受け継いできたものは似て非なるものなので、父親の“魔術”を囃されても自分のことのように喜ぶことはできない。奇異の目で見られることは分かっているので口には出せないが。

(入れるところがなくなったので没)




・11話に入れるところだったやつ

「でも見ていた感じミョウジ侯の“個性”と大分違うような気が……一瞬で氷を融かしてたのは炎の“魔術”だとして……」
「デク君またブツブツ言ってる……」

 ヒーローオタクの緑谷の指摘にナマエは苦笑を浮かべる。彼の披露する“魔術”はナマエの扱うそれと比べると手品に毛が生えたような物であるため、そういった意味でも彼女の“個性”が異質に見えるのは当然だ。しかしナマエにとって“魔術”は己の扱う神秘のことであってミョウジ家が代々受け継いできたものは似て非なるものなのだが、それを言ったところでより奇異な目で見られるだけだ。


「ということはミョウジさんの生命力が少なくなったら彼らは実体化できなくなるということか? そもそも“生命力”は体力なのか寿命なのかによっても変わってくるし……」
「はい緑谷少年そこまで!」
「はっ、はい!」

 ブツブツと考察モードに入った緑谷をオールマイトの一声で現実へ引き戻して、授業は終了する。

(書いた後に原作確認したらこの時緑谷は保健室にいたため、相違するので没)




・13話に入れる予定だったやつ

「何者です」
「そういうアンタも何者だ……制服着てないし生徒じゃないんだろ? ヒーローここの教師って訳でもなさそうだ」
「質問を質問で返すなと教わらなかったのですか」
「生憎まともな教育を受けなかったんでね」
「……」
「そう怒んなよ。オレはそうだな……ちょっと道間違えて偶然迷い込んだってことで」

 静かに牽制し合う二人。
 天草の低く落ち着き払った声と余裕を失っていない男の声。声質は似ているのに孕む色は全く異なる二人のそれは静かに交わされる。

「分かったよ、もう帰るから見逃してくんねぇか?」
「それは出来兼ねますね。安寧の為にも貴方は然るべき機関へ突き出します」

 にこり。微笑を浮かべた天草にが黒鍵を取り出したことで男は少しだけ焦りを見せ始める。
 いつかのヒーロー基礎学の時のように、見る人が見たら天草の方がヴィラン然としている光景。

「おーこわ。……でももうタイムリミットだ」
「こんな所にいたんですか。帰りますよ」
「ナイスタイミング」

 そいつは男の背後から突如として現れた。全身が黒い靄のようなもので形成されているそれを人間と認識できたのはバーテンダー風の服を纏っていたからだ。

 咄嗟に黒鍵を投擲すると同時に間合いを詰める。が、黒鍵は靄の中へ吸い込まれてしまう。

(あまりにも天草が間抜けになってしまうので没)




・12話に入れる予定だったやつ

「それより、さっき爆豪君が教室を出ていく所だったから、彼を追いかけるのなら早く戻ったほうが良いと思うけれど」
「え、何で分かったの!? ああっ、“魔術師”について聞きたいけど今はかっちゃんだ……!」

 本当にありがとう。律儀な彼はそう最後に付け足して足早に教室へと戻っていく。彼らの関係は付き合いが短くても察せられるくらいに顕著だった。加えて本日のヒーロー基礎学で緑谷は自尊心の塊である爆豪を出し抜いたのだ、彼の名前を出しておけば何かしら反応を示してくれるだろうという算段はまんまと成功したのだ。

「(というのは建前で、本当は全部知っちゃったのよね……)」

 焦凍帰りましょうと、隣で黙っていた轟を促し玄関へ向けて歩き始める。ちらりと天草を見やれば素知らぬ顔。




・15話に入れる予定だったやつ

「ミョウジ君も避難を……!」

 飯田の言葉にナマエが振り返ると相澤の瞬きの隙をついたヴィランの一人、黒い靄の男が今しがた通ってきた出入り口の前を塞いでいた。

「初めまして。我々はヴィラン連合。僭越ながら、この度ヒーローの巣窟雄英高校に入らせて頂いたのは平和の象徴オールマイトに、息絶えて頂きたいと思ってのことでして」

 悠長に奇襲の理由を語る靄に爆豪と切島が攻撃を仕掛けたが実体のない身体は二人の攻撃をもろともせずただの霞に攻撃をしているのと変わらない。

「危ない危ない……生徒といえど優秀な金の卵」
「……」

 靄の言葉にナマエは若干の違和感を覚えたがそれを分析する時間など無く、靄は大きく広がり生徒たちを包み込んでゆく。咄嗟に避けた13号を始めとするナマエを含む数名の生徒はその場に残ったがより近くにいた爆豪らは姿を消してしまった。
 ナマエは指先から魔力を流し演習場内を一瞬のうちに構造把握し、彼らの安否を確認する。取り込まれた面々は数名ずつに振り分けられ演習場内のどこかへ飛ばされたようだ。全員生きている。

「13号先生爆豪君たちはバラバラに飛ばされたみたいですけど全員演習場内にいます!」
「ありがとうミョウジさん。……委員長」
「は!」
「君に託します。学校まで駆けてこのことを伝えて下さい」

 背後で戦っている天草にも気を使いつつヴィランの“個性”を分析するナマエ。見た通りならば靄に入った対象を任意の場所へ転移させる、もしくは自らがワープゲートになる“個性”。ここに侵入出来たのもこの“個性”を使ったから。となると一度に通れる人数や質量の制限はほぼ無いに等しい。
 そして“個性”とはいえ所詮は人間、どこかに生身の部分があるはず。

「っ! ブラックホールはダメッ!!」
「!?」

 13号がヒーロースーツの指先を外し己の“個性”であるブラックホールで靄を吸い込む作戦に出たのに対しナマエは制止する。しかしその叫びに彼が反応する時には既に遅し、相手の靄は彼の指先を数十センチ先をワープゲートの起点とし、吸い込む力を彼の背後に転移させたのだ。災害救助で活躍する一方で戦闘経験が少なすぎたが故の失策。

「……っ、婦長!」

 令呪が一画消費されると同時に空間に歪みが生じ別宅にいたであろうナイチンゲールが現れる。

「どうしましたマスター……急患ですね、任せて下さい」
「お願い。私は相澤先生の所に……っ!」
「行かせねぇよ!?」
「うるさい退いて!」

(展開を変えたので已む無く没)




・15話に入れる予定だったやつ

「アーチャー来て!」

 令呪が一画消費されると同時に空間に歪みが生じ別宅にいたであろうエミヤが現れる。

「ーーヴィランか」
「アーチャー、飯田君の護衛をお願い」
「任された」


「ちょこざいな……! 外には出させな……!」

 出入り口へと走る飯田を逃がすまいと襲い掛かった黒霧の靄が彼に触れる寸前、エミヤが双剣を突き付けるのとほぼ同時に、ピタリとその動きを止めてしまった。

「さぁ今のうちに!」
「行くぞ少年!」
「ああ!」

 疑問に思う暇などない。飯田は我武者羅に脚を動かして演習場から飛び出した。
 それは“神明裁決(偽)”と呼ばれる天草四郎時貞の所有スキルの一つであった。本来ならば敵サーヴァント単体の行動を不能にするスキルであるがこの世界においてサーヴァントが“個性”である故かスキルの適応範囲が広くなっているのは好都合である。
 治療に負われ手の空いていなかったナマエは横目でちらりとその様子を見やる。

 脳無との応戦中の片手間にそれをやってのけたことは死柄木の逆鱗に触れたらしい。

「脳無そんな奴さっさと潰せ!」

(展開が変わったので没)




・16話に入れる予定だったやつ

 本来投影魔術というものは耐久力が低くあっという間に消滅していまうため魔力効率がすこぶる悪いのだがナマエの場合はその魔術属性と分子構造からなる投影のお陰で長時間でなければ強度も耐久力も申し分ないものが造れる。つまりゴム弾から本弾へと切り替えたそれは、本物と違わぬ殺傷力を持つのである。

「くっ……!」

 にも関わらず脳無は血を出すこともなく、痛がる様子すらない。それどころか身体にめり込んだ弾が筋肉に押し返され地面へ落ちる。
 いつだったか義弟らと敵対し、後に人理修復を手伝った、とあるバーサーカーを思い起こさせた。

(原作読み返したら色々と間違ってたので没)




・16話に入れる予定だったやつ

 脳無がナマエへ向けて拳を振り下ろす。動きは大振りのため避けるのは容易だ。試しに後ろに下がり間合いを取り銃口を向け引き金を引く。

 Bang! BangBangBangBang!

 狙いは眉間。弾丸を押し込むように同じ箇所に連続で撃ち込む。
 容赦のない連射は動きの遅い脳無の急所に全弾命中しているが脳無はびくともしない。普通の人間ならば倒れて然るべき衝撃が全て相殺されている。
 これではっきりとしたのは奴の“個性”は最低でも“ショック吸収”と“超再生”の二つ。二つ以上の個性を持っている時点で相当珍しいが生粋の人間と判断できないことから考えるに脳無は人工的に造られた生物。若しくは何らかの手を加えれられた元人間。
 ナマエは至って冷静だった。それが魔術師としての基質であり彼女の根本だ。

(展開を変えたので没)




・17話の没文

 医神アスクレピオスが居ればもっと痛みの少ない治療も可能だっただろう。しかしカルデアにいた時分に多少交流があったとはいえ彼女の契約サーヴァントではなかったのでこの世界では呼び出せないであろう。

(蛇足故に没)


没文章墓場
前の話へ 戻る 次の話へ