藍 ─ らん ─

「富めるときも、貧しきときも。藍と紅は片時も離れず、茉里様をお守り致します」
「未発見の毒は毒として検出されず。死因が明らかにならなければ突然死として片付けられる。誰にも悟られない死こそが最高の暗殺だとは思わない?」


■基礎情報
種族:ニドラン
特性:どくのトゲ
性格:のんき
性別:女
年齢:12歳
身長:153cm

一人称:藍
二人称:あなた

■背景
 草むらや木々などが多くみられる森に生息している種族。だが、藍が育ったのは劣悪環境の路地裏先天的の感音性難聴を抱えており、煩わしく思ったトレーナーに捨てられたのだ。人間のもとで生まれた藍が野生として、しかも種族的にも合わない環境で暮らすには問題が山ほどあった。弱い藍が1匹で解決することもできず、あっという間に体調を崩して倒れた。ほとんどの者がみすぼらしい藍を避けるようにしていたが、通りかかった紅は自分が汚れることも厭わず手を差し伸べてくれた。それ以来、藍は紅の後ろをついて回るようになり、野生のポケモンとしての生き方を覚えていった。
 贅沢はできないけれど紅と満足のいく暮らしをできるようになった頃、路地裏に似合わない可愛らしい少女が現れた。両隣に侍らす青色の男性と黄色の男性の立ち振る舞いからそれなりの地位にある方だというのは一目瞭然。警戒していると少女は「こんにちは、わたしは茉里。ようやく会えたね」と笑って2匹を抱きしめる。初対面のはずなのに懐かしい匂いになんだか安心してしまい藍は大泣きした。泣き疲れ、そのまま寝落ち。そして起きたときには極道『望月組』の屋敷で寝かされていた。どうして茉里が自分たちを迎えたのか分からない。けれどとても居心地がよく、そのまま住み着いた。今では家族のように愛しく、大切な居場所だ。

■特徴
 野生のポケモンとして、更には極道の組員としては致命的な感音性難聴。しかも両耳ときたものだ。これが原因でトレーナーに捨てられたことは藍自身が思っているよりもトラウマになっているようで、茉里にも知られることを嫌がっていた。唯一知っている紅に黙っていてほしいと頼み込んだ。幸いなことに出生時からしばらくの間は聞こえ辛いけれど低音はよく聞こえた。だから言語取得には間に合っていた。隠そうとしている内に読唇術が身につき、嗅覚と空気の揺れに敏感となった。けれど、どれだけ努力をしても感音性難聴は悪化するし、共に暮らしていればばれるというもの。藍の聴覚について気付いた壱希と忍に物凄く叱られた。そして茉里からも説教をされた。けれど、どの言葉も藍を心配しての言葉だということは理解できた。聴覚にハンデがあっても捨てられるわけじゃないと知った日、安心して一晩中泣いていた。
 藍の難聴が発覚した翌日、茉里から可愛らしくデコレーションされた耳かけ型補聴器をプレゼントされた。茉里からの贈り物は嬉しい。けれど、こんなにも可愛らしいものだと補聴器が目立ち、聴覚障害があることをアピールしているわけではないかと身に着けることを躊躇った。けれど、補聴器を初めて付けたその日。今まで世界の音がクリアになった。長年放置してきたせいで聞こえてくる音に慣れるまで時間をかかったが、十分すぎるくらい。その日から藍にとって補聴器は救世主のような存在となった。だから補聴器を隠すことをやめ、堂々とすることにした。

■ポケモンバトル
技構成:どくどく・ちょうおんぱ
    おだてる・かなしばり
持ち物:かわらずのいし

 幼い容姿も病弱な身体も難聴も。全てが藍を生き辛くさせるものであった。けれど、その弱点は望月組の一員となったことで強みに変わっていた。茉里と紅について回る姿は無垢で弱い幼子。だから脅威になるはずがないと当たり前のように警戒の対象外にされる。藍をよく知る組員だって無警戒となってしまうのだから仕方がない。同業者にとって自分は歯牙にもかけない存在だと把握している藍。補聴器を身に着けるようになってからはますますそういう目で見られるようになった。ここまで油断されると藍でも首をとれそうだと考えるようになった頃、見た目の弱さこそが己の最大の武器であることを自覚した。
 難聴が悪化するにつれ、ニドランの毒針から分泌される毒が凶悪なものとなっていった。身を守るため進化していったのだろう。もともと毒一滴ですら命取りと言われているニドランの毒。それが更に凶悪なものになったというのだから恐ろしい。危険物を扱うのであれば誰よりも自分がその特性を知っておかなければならないと成分研究に励んだ藍。その結果、自分の毒針から分泌される毒は未発見の成分であることが発覚した。未発見の毒ということは検出が不可能であるということ。これほどまでに暗殺に適した武器はないと思い、痕すら残らない細い針に毒を染みこませて持ち歩いている。

■自宅関係
『かけがえのない家族』
「病めるときも、健やかなるときも、富めるときも、貧しきときも。藍は紅を大切な家族として支えます」
 路地裏で倒れていたところを助けてくれた人。同じ年の頃だと思うけど、自分よりもしっかりしていて頼もしい。けれど、どこか寂しそう。1匹にするとどこかにいなくなってしまいそうで不安になる。でも、藍が声をかけると蕩けたような表情を浮かべて触れてくれる。特別何かした覚えはないけれど、紅が藍のことを愛しく思っていることはよく分かった。そして藍もまた、紅を愛しく思っている。隣にいれば安心して、離れると胸が痛くて苦しい。どうしてこんなにも求めてしまうのだろうと考え、人に相談すれば恋なのではないかと言われる。けれど、紅に対する感情を恋心とするには違和感があった。分かることはただ1つ。藍の幸せには紅が必要不可欠であること。
 血は繋がっていないのは確かだけれど、なんとなく見た目や雰囲気が似ている2匹。性別違いの同じ種族だからだろうと考えている。もっとも、ニドランは性別が異なれば別種族と言ってもいいけれど。それは藍だけでなく周囲も抱く感想らしい。望月組の屋敷に来てからは双子に間違えられることも増えてきた。それが嬉しくて、間違えられた日にはスキップをするくらい足取りが軽い。繰り返すうちに理解した。血は繋がっていないけれど、藍は紅と双子同然の兄妹になりたいのだと。そしてそれは紅にとっても満更ではないことらしい。

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