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煩いVIXXを追い出して約1時間。
またしても来訪者を告げるチャイムが鳴った。
1日に来すぎなんじゃないのか?
今度はテグンが迎えに行くことに。
さっき僕が行ったし、VIXXが来たことでテグンの心配事は無くなったからなんだけど…。
どうしてなんだろう。
ものすごく、嫌な予感がする。
嫌な予感で頭がいっぱいになっていると、玄関口で騒ぐ声が耳に届いた。
フラグを立てた気がしなくもないけど、その嫌な予感がハズレていたら良いと願いながらテグンの居る玄関口へと向かう。
『お前がなまえの旦那か!』
…ああ、どうやら僕は、余計なフラグを立て過ぎてしまっていたらしい。
立てたフラグは回収しろ、と何かのギャグマンガか何かで読んだけど…このフラグ、回収する意味あるの?
予想通り、玄関口で騒いでいたのは僕の実兄である赤西家長男の赤西仁。
そんな兄を止めているのは、苦労者と言っても過言ではない年長者、中丸雄一。
まだ事務所は公表していないと言うのに、よくもまあウギョルも呼んだよね。
まあ、遠回しに発表したのと変わらないけど。
だって僕、自分で言うのもなんだけどジン兄に似てるから、イケメンだし。
『日本語で騒ぐなよ…。』
『あ、おいなまえ!俺、訊いてねぇよ!』
『言ってないもん。そりゃそうだろ。』
『なまえ助けろよー!俺ひとりじゃこいつの暴走止めんの無理だって!』
ジン兄は日本語で騒ぐものだから、テグンもどうしたら良いのか解らずにたじろんでいる。
まあ顔を見たら血縁者だってすぐに解って、無下に扱っていないんだろうけどね。
僕とジン兄、顔は本当にそっくりだから。
これ以上玄関口で騒がれても迷惑だから、取り敢えずふたりを中へと入れる。
だけどふたりかと思ったその後ろには、楽しそうに傍観していた亀梨和也が居た。
居るなら止めなよ…。
「テグン、これ…まあ、顔見たら解ったと思うけど、僕の実のオッパ。赤西仁。」
『…こんにちは。』
「で、こっちがオッパのメンバーの中丸雄一でこっちが亀梨和也だよ。」
『VIXXの、レオです。』
どうしたら良いのかと未だに迷っていそうなテグンに、取り敢えず説明する。
説明するとテグンはまだ不慣れな日本語を頑張って使って、挨拶をしていた。
どうやらこの3人は、ウギョルからわざわざ仕事として呼ばれて来たらしい。
ジン兄が何故これを知っていたのかは、多分ファンから噂か何かを訊いたんだろう。
韓国ではそうでもなかったけど、日本ではそんな噂があると唯一の日本人の友だちに訊いた。
それにしても、どうしてこの3人なんだか。
まあ、ジン兄もカメも人気だからね。
中丸は仲裁役か何かで呼ばれたんだろうけど。
『で、わざわざ韓国にまでなにしに来たの?』
『だから呼ばれて来たんだってば。』
『あ、これお土産。確かこれ、好きだよな?』
『…ありがとう。』
一応通訳も居るので僕は日本語で話す。
テグンにだけついているから、多分日本語で話した方がスムーズだろう。
ジン兄とケンカ腰になっていると、カメから僕の好きな日本のお菓子が手渡される。
それを受け取ってテグンに渡し、日本のお菓子のお土産を貰った、と言えばぎこちない日本語でカメたちに礼を言った。
なにこれ、結構めんどくさいんだけど。
『もう早く帰れよ。めんどくさい。』
『まあまあ。ほら、赤西だって心配してたし。』
『確かに。ひとりだけ日本人で、しかも紅一点だからって心配してたよこいつ。』
『へぇ…。』
『余計なこと言うな!』
確かにめんどくさいとは思う。
だけど、久しぶりにジン兄に会うことが出来て嬉しくないわけではなかった。
僕がずっと背中を追い続けていた人であり、何より、大切な家族だから。
BEASTとしても個人としても多忙で、実家に帰ることもままならなかったからもしかしたら番組なりに気を遣ったのかもしれない。
まあ、テグンからしてみたらジン兄の暴走をぶつけられて良い迷惑だったかもしれないけど。
中丸とカメの発言に、照れ隠しのように怒鳴るジン兄の姿も懐かしい。
次に都内でライブをやったときは…僕だけこっそり帰省するのも有りかもしれないね。
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