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仲直り(のようなもの)をして、数十分。
ピンポーンとチャイムが鳴って、僕とテグンの動きが面白いくらいに固まる。

嫌な予感しかしないのは、今までのことがあるから…なのだろうか。
解らないけど僕は出迎える気持ちには到底なれずに、テグンを向かわせた。

最近は平和にフラグも立てずにいたはず。
今度は何が来たと言うんだか。



「よお。」

「へー、テレビで観るのと違うね!」

「お土産、持って来た。」

「………帰れ。」

「なまえ、落ち着け…。」



テグンが出迎えたと思ったら、すぐさまリビングに客人を通したらしい。
ドタドタと音がして入り口の扉が開いたなーと思ったら、そこには見過ぎて飽きたと言ってしまいそうになるくらい一緒に過ごした奴らが。

ジュンヒョン、ギグァン、ドンウンの順番で話し出すのを聞きながら手に力を込める。
今すぐ殴って追い出してやりたいけど、それはテグンによって阻止された。
テグンに感謝した方が良いよ。

失礼ながらも僕たちの家をキョロキョロと見渡している3人…いや、3馬鹿。
ギグァンはSHOW TIMEのときといい、本当に他人の家を漁るのが好きなんだね。



「ヤァミンス。俺たちに持て成しは?」

「勝手にどうぞ。」

「えー、ボクたちお客さんなのに?」

「人の家を勝手に漁る奴がよく言う。」



勝手に来て勝手に家を漁っておいて、何が持て成しだ、ばか。
冗談も休み休みに言え、という意味を込めて睨んでやるとドンウンが肩を窄めた。

こんな偉そうな客人が、今まで居ただろうか?
黙って3人を睨んでいると、痺れを切らしたのかテグンがコーヒーをテーブルに並べた。
こんな持て成し、しなくても良いのに。

テグンが気を利かせてくれ並べてくれたコーヒーに、それぞれが手を付ける。
何をしに来たのかは知らないが、恐らくはウギョルのスタッフが呼び付けたのだろう。
となると、無下に追い返すわけにはいかない。
なんて面倒なんだ。



「ミンス、これお祝い。」

「なんの。」

「結婚祝い!」

「仮想なのに?」

「言っちゃだめ!」



僕自身もコーヒーを飲んでいると、先ほどお土産と言って手渡して来たものとは違う袋をドンウンから渡される。
ドンウンはこのプレゼントを結婚祝いだと言うが、実際に結婚していないのに変な話しだ。

それをドンウンに言うと片眉を下げて困ったような表情を浮かべながら、「言っちゃだめ」なのだと言ってきた。
本当のことを言ってるだけなのに。

ドンウンとそうやって戯れて(?)いると、ふと頭に圧がのしかかって来た。
この重さは…ジュンヒョンか?



「重いんだけど、ジュニョン。」

「かわいくねぇな。そこは喜んどけよ。」

「この状況のことを言ってるの?それともドンウニからのプレゼント?前者なら全力で断らせてもらうし、拒否する。」

「はぁ。本当かわいくねぇ。」



どうやら僕の予測は合っていたらしい。
顔も見ずにジュンヒョンだと言えば、頭の上からはジュンヒョンの声が降ってきた。

ジュンヒョンは僕をかわいくないと言う。
確かにそれは間違いではないし、かわいい反応なんていつも末っ子ポジションのドンウンに任せていたから言われても仕方ない。
けれどジュンヒョンがのしかかって来たからと言ってかわいい反応を取るのは…無理だね。
残念ながらジュンヒョンの期待通り、「体重が重いね」という、かわいくもなんともないリアクションしか取れそうにないよ。

無理にジュンヒョンを押し退けてようやく身が軽くなったと思ったら、またしても誰かの元へと引き寄せられる。
今度はギグァンあたりでも構ってほしいのか?



「…!?」

「…プレゼント、ありがとうございます。」



後ろからギュッと抱きしめられ、ギグァンかどうか確認するために顔を持ち上げるとそこには予想外の人が居た。
それはこんなコミュニケーションをするとは到底思えもしなかった人物、テグンだ。

テグンは冷静な声でドンウンたちに礼を言う。
その反面、僕は予想外の動きをしたテグンに固まってしまい、みっともない姿を晒している。
くそ、動けよ、僕の身体。



「レオとミンス、夫婦らしくなってきたね。」

「レオさん、ジュニョニヒョン相手なんかに嫉妬しなくても大丈夫ですよ。」

「待てドンウニ。どういうことだよ。」



ケラケラと笑いながら「夫婦らしくなって来たね」と言うギグァンに、「ジュニョニヒョン相手に嫉妬しなくて大丈夫」と言うドンウン。
そのドンウンの言葉に怒るジュンヒョン。
それらは目の前で行われていることだと言うのに、テグンが僕を守るように後ろから抱き締めていることでどこか遠くのやり取りに見えた。

ああ、本当に、いったいなんだと言うんだ。
こんなに振り回されて…。

頼むから早く帰ってくれ…!



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