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前回、テグンと気まずい別れ方をした僕。
別れ方と言うか、解散と言うか…。
とにかく、良い離れ方ではなく、気まずいと思っていても収録は待ってはくれなくて。
ウギョルの収録のために、集められた。
「…なんで事務所?」
集められた場所は、僕が所属する事務所。
どうして此処が集合場所として設定されたかは知らないけど、まあ、さっきまでカムバックの練習もしていたし…別に良いか。
僕がカムバックの練習をここでしていた、となれば、あとはテグンの到着を待つだけで。
少しだけ与えられた猶予に、安心した。
「…なまえ、おはよう。」
「…おはよう。」
テグンを待つこと数十分。
レコーディングを終えたばかりの音源を携帯で聴いていると、テグンから「おはよう」と後ろから声を掛けられた。
猶予はあったとは言え、やはり戸惑う。
僕に少しだけ戸惑いはあったけど、なんとなくテグンは、いつもと変わらないように思えた。
…僕だけが意識してるみたいで、悔しい。
「…え、なに、今日ここでノープランなの?」
「…まさか。」
意外にも普通通りのテグンに、僕だけが気まずいとか思わされていたことに悔しさを思いながら、恐らく始まったであろう収録で指示が出されるのを待っていたんだけど…。
放送事故とも言えそうなほど、番組自体から無言を投げ渡された。
嘘でしょ。
事務所を集合場所にしたくせに、何もプランを考えていないわけ?
「ミンス!お待たせ!」
「レオやー!僕のこと待ってただろ?」
「今日何もプランがないみたいだから、日本語の勉強でもする?テグン、苦手でしょ。」
「そうだな。」
「待って待って待って!!」
「…なんだよ、もう…。」
ウギョルのノープランも慣れたもので。
文句を言う気にすらなれず、事務所で何をするか考えていると騒々しく開けられた扉。
そこにはギグァンとエンが居て。
ばかみたいなことを言って登場するふたりを無視して、テグンに「日本語の勉強でもする?」と提案してみると意外と乗ってくれた。
まあ、ギグァンに止められたんだけど。
「…ねえそれ、ミッションカード?」
「ん?あ、これはMCカードだよ。」
「あっそう。それなら番組違いだろうから、早くここから出て行って。」
「わー!待って待って!」
どうやら、このふたりはウギョルのスタッフが呼んだらしい。
手にはミッションカード(ギグァンはMCカードと言っていた)があり、そこには確かにウギョルの名前があった。
このふたりに何をさせようって言うんだ?
早く帰れ、と言う意味を込めて押し返そうとするけど、力を込められてビクともしない。
腹が立ったのでギグァンの足を蹴ってやれば、ギグァンは「痛い!」と悲鳴を上げた。
ざまあみろ。
「レオさんとミンスさんは、人見知りとして有名ですよね!」
「そうなの?」
「有名なんです!」
「だから今回は、僕たちがエスコートしながら結婚の挨拶に行こうと思います!」
「そして人見知りを治しましょう!」
「くだらない。」
「ミンス!!」
どうやら彼らは、わざわざ御節介をしにウギョルに来たらしい。
番組も余計なことをしてくれる。
くだらない、とひと蹴りにしたところでふたりの勢いは止まることもなく。
僕はギグァンに、テグンはエンに引っ張られて今いる部屋から無理矢理出された。
これもう、番組の趣旨自体が変わってると思うんだけど。
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