「…はぁ」


寮の共有スペースにあるローテーブルを拭きながら、ため息が溢れる。
早朝からここの掃除をしているけれど、今日はまだ数名の姿しか見ていない。
それもそうだ、だって今日は日曜日。
これが平日なら、みんな今頃我先にとシャワーを奪い合っている頃だけど、日曜日である今日はきっとまだみんな夢の中だ。


心配性な僕はどうせ日曜日もいつもどおりに起きちゃうんだけど。
でも、貴重な週末の午前中を掃除をして過ごすのと大好きなヒーローの映像を見たりノートを書いて過ごすのでは大きく違う。


金曜日の夜のあの件の罰則としてこうして掃除をしているわけだけれど、轟くんとかっちゃんは仮免試験の補講だからということを理由に、結局僕と峰田くんが押し付けられている。


(轟くんは巻き込み事故だったから仕方ないとして、かっちゃんは…)


僕がこうして必死に片付けている煤はそもそもかっちゃんが個性を使った末の産物なのに。


「峰田くんも起きてこないし…」


昨日もなんだかんだ言って現れたのは昼前だったし。
ていうか、昨日1日みっちり頑張ったおかげであとはもう最後に掃除機をかけたら終わりそうだ。
貴重な休みを休まずして終えるなんて事はしたくないから頑張った。
何より、ハードなヒーロー科のカリキュラム1週間分を耐え抜くには休日にしっかり英気を養うのが必須なのだ。


「あとちょっと」


よしっ!と自分に喝を入れて、壁にあるコンセント穴に掃除機から出るプラグを差し込んだ。