1.
HLにある花屋の前で
レオナルド・ウォッチは悩んでいた。
「(ホワイトに花でも持っていこうかと思ったけど...どれがいいのか全然わからん)」
入院時に出会ったホワイトという少女への手土産になるかと、ふと目に入った花屋に入ったはいいが、花選びで頭を抱える事になるとは露程も思わなかった。
肩になっている音速猿のソニックは暇そうにしている。
「お客様、なにかお探しですか?」
店の奥からやってきた店員の女性は、女性というより少女に近かった。なんなら自分よりも若そうだ。
「あ、入院してる友達に持ってこうと思ったんですけど、僕こういうのはてんでダメで」
少し緊張気味に伝えると、店員の少女は送る相手の性別、年齢、雰囲気、予算などを細かく聞いてきた。
「でしたら...」と、考えながら花を一輪ずつ取り、簡単にまとめ、「こんな感じはどうでしょう?」とあしらえたのは、オレンジやイエロー、ホワイトをバランスよく取り入れた小ぶりで可愛い花束だった。
「オレンジ系は元気になる色なので、お見舞い等にピッタリの色なんですよ」
「へーかわいいですね。あ、ちなみにお値段て...」
「このくらいの量でしたらリーズナブルですし、初回なのでおまけしますよ」
「いいんですか、ありがとうございます!」
花を包み、リボンで結んでレオナルドに「どうぞ」と渡した。
「あ、オマケのこと店長には内緒で。今日はお休みなんです」
「はい!お姉さんはここ長いんですか?あ、僕レオナルド・ウォッチっていいます」
「3年くらいですね。私は#主人公の名前##主人公の名字#といいます。ウォッチさん」
「レオナルドでいいですよ。ウォッチってあんま呼ばれ慣れてないんで。ぼくも#主人公の名前#さんて呼んでいいですか?」
「もちろんです!またいらしてくださいね、レオナルドさん」
#主人公の名前#がソニックの頭を撫でたのを最後に、レオナルドは会釈して店を後にした。
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「綺麗な花ね
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