桜が咲く季節。
ライブからずっと働き続けて…
4人とのコラボは1日でミリオン達成。
アルバムも発売数時間でミリオンを達成し、一応充実した毎日を送っている。
楽曲提供のオファーは絶えないし、雑誌の撮影もある。
一応レギュラー番組もあったりして…
休みはほとんどと言っていいほどない。
そして、珍しくもらえた休暇。
だったはずなのに、何故か私は社長室に呼ばれていた。
「失礼します」
中に入ると相変わらずの早乙女さんと、私の大好きな4人。
「あれ…?」
「待ってマシタよ〜Mr.御幸」
「あ、どうも」
藍の隣に立って早乙女さんを見る。
「で、ご用件は?」
「ユーたちには事務所の後輩を厳しく指導していただきマース」
「…後輩?」
て、もしかして…
渡された紙に写る写真。
あぁ、やっぱり…
「これが僕の指導相手?才能のかけらもない顔してるんだけど」
「なんで俺がこんなことしなきゃなんねぇんだ。冗談じゃねェぞ」
「早乙女の命令なら仕方あるまい。早々に叩き潰せばよいだけのことだ」
「もっと前向きにいこーよ。僕楽しみだよ?」
あーらら、酷い言われよう…
「そいつらの同級生真横に、よくもまぁそこまで言えますね…」
「「「礫は別(じゃん/だろ/だ)」」」
「あーどうも?」
なんでここまで極端なの、この人達…
「まぁ、見た目で分かることなんてさほどないですけど、才能がないと思うなら切り捨てて貰っていいと思いますよ」
「同級生のことなのに容赦ないね〜」
嶺二さんの言葉に微笑む。
「同級生ではありますけど、競うべき相手でもあるんで」
「Mr.御幸は相変わらずですネー」
「どうも」
紙をめくって、七海の名前を見つける。
彼女もか。
「Mr.御幸、ユーには全員のサポートに入って貰いマース。総監督ナノヨー」
「あ、了解です」
「厳しく頑張っちゃて、クダサイネー」
嶺二さん以外、いやそうな顔してる…
「礫、お前忙しいのに大丈夫か?」
「あぁ、多分。俺は今回の件にはそこまで関わないと思うので…皆さんを信じてます」
「どういう意味で?」
「間違った判断をしないと」
笑って言うと、当然だと言ってカミュが部屋を出ていく。
「Mr.御幸。ユーも、寮に引っ越しデース」
「は?」
「4人が行くマスターコースの寮に引っ越しデース。龍也さんが知ってマース」
「了解です」
さてと、仕事が増えそうだなぁ。
そういえば、この間書かされた4人で歌う歌、どうなるんだろ…
携帯が鳴って、メールを開く。
「…4人のソロを1枚ずつ…2人ペアのを2枚…作れ……あとST☆RISHの各人にソロ…」
「どうした、礫?」
蘭丸さんがこちらに歩いてくる。
「あー…そろそろ、あの社長死んでくれないかな」
「は?」
「折角の休日が、台無し」
蘭丸さんが首を傾げる。
「休みたかった。たまには…引っ越しの準備、しないとだし…」
「そうだな」
「あ、けど。同じ寮だし暇な時はご飯は作れるね」
「楽しみにしてる」
日向サンと荷造りをして、新しい寮にどんどん運んで貰う。
「お前、男子寮でいいのか?」
「あぁ、多分平気。一応、俺の部屋にはお風呂もついてるみたいだし」
「なら、いいけどよ…」
どんどんと増える楽譜を箱に詰めて、日向サンに視線を向ける。
「日向サン、ご飯大丈夫?作りに来ようか?」
「それは、大変だろ。まぁ、たまに来てくれたら嬉しい」
「じゃあ、喜んで。あ、一緒に仕事しようね?」
「おう」
日向サンが髪を撫でる。
「またなんかあったら連絡しろよ」
「うん。あ、日向サンも今日来るんでしょ?」
「まぁな」
日向サンの部屋は元々少なかった荷物がなくなって少し、寂しくなった。
「今日は仕事ねぇのか?」
「休みだったのに、これのせいで休めなくなった」
「無理すんなよ?」
新しい寮に行って、部屋の片づけをする。
日向サンも手伝ってくれてる。
「ドラム、いつの間に買ったんだ?」
「最近だよ。学園に置かせて貰ってた。」
ドラムとギター、ベース、電子ピアノを部屋の端に置いてその近くの壁に手を伸ばす。
「ここってなんか貼ってもいいの?」
「平気だけど、何すんだ?」
「内緒」
片づけを終えて、部屋を出る。
「藍、片付け終わった?」
「まぁね。そろそろ、行くよ」
「俺どうすればいい?」
「僕達は歌って登場するらしいよ。礫も歌えば?」
んー…まぁ、見てればいいかな?
何歌うか知らないし…
二階の手摺にもたれながら彼らを眺める。
7人は相変わらずだね…
「フハハハハッ」
笑いながら早乙女さんが現れる。
「マスターコースへ、ウェルカム。ユーたちのデビューライブとっても素晴らしかったデース」
「あ、ありがとうございます…」
「バット!!華々しく咲いても花火のように散りゆくものがいるのもリアルなりっ。夜空に輝く本物の星になるには精進あるのみ。それにかかせぬ助言者を紹介しよう」
映像が流れて、4人が踊りながら歌う。
あぁ、これ…私が作ったやつ…
このために作らせたのか。
曲が終わって本物が現れた。
あれ、カミュさんはいない?
「では、ミーは入学式の準備があるのであばよ」
早乙女さんが出て行って林檎ちゃんの声がする。
「みんなお待たせっ」
キラキラと光るゴンドラが上から降りてきてそこには、日向サンもいた。
「おはやっぷ〜」
日向サンが指を鳴らすとゴンドラが地面で止まった。
「お前らはもう生徒じゃなく芸能界を生き抜いていくプロだ」
「これからは自ら学び自分を磨いてね」
「しかし、わからないことや不安も多いだろう」
「そこで貴方たちを手助けするために彼らが担当につくの」
蘭丸さんはめんどくさそうに頭をかいて、視線を逸らした。
「あれ、彼は?」
「どうせ、どっかから見てんだろ?こいよ」
日向サンが、多分私を呼んだ。
「はいはーい」
手摺を乗り越えて、宙返りをしながら3人の横の着地した。
「怪我すんぞ?」
「へーきだよ」
蘭丸さんの隣に立って、ニコリと笑った。
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