気候が温かくなり、制服も半袖になった。
俺は長袖のままだけど…

「あ、朱希ちゃん!!おはよう」
「はよ」
「今日からだねっ」
「そーだな…」

欠伸をしながら頷くと前に竜ヶ崎を見つけて、走って行く渚。

「朝から騒々しい…」

教室に入ると松岡が駆け寄ってくる。
「今日からだね」
「そーだな…」
「これ、練習メニューなんだけど…」

差し出されたそれを見て首を傾げる。
「これ…凛のだろ」
「あ、バレた?」
「これ、凛の字だからな。まぁ、いんじゃね?バランス良いし…俺は自分用のメニューやるけどな」

机に鞄を置いて、松岡を見る。
「わかった」

自分の席に戻る松岡を見て溜息をつく。
「ロングジョンの水着…買った方が良いか…」

今のショートスパッツタイプじゃ背中の傷隠せねぇし…
買うまではプール用のパーカー着てやるか…


放課後

「はい、それでは部員も正式に5人になり気候も温かくなってきたこともありまして本日からいよいよプールでの練習を始めたいと思いま」

松岡が全部言い終わる前に水に飛び込んだ遥さん。
「て、ちょっと!?人の話聞いてください!!遙先輩!!遙先輩ってば、も〜…」

松岡が落とした髪を竜ヶ崎が拾う。

「これは…数式かなにかですか?」
「どれ?あ、えっとね…」

竜ヶ崎に説明を始めた真琴さん。
なんだかんだ言って部長であってるな…

そう思いながら、体を解す。
「この練習メニュー江ちゃんが考えたの?」
「江じゃなくて…もういいや。それ、家の掃除してたら出てきたの。お兄ちゃんが昔やってたメニュー」

準備運動を終えて、俺は松岡に近づく。
「どうしたの?御影君」
「パーカー着て入っていい?」
「え?」

自分の着ている半袖パーカーを指差す。

「プール用なんだけど…」
「別に、いいと思うけど…」
「ん、サンキュ」

パーカーを着たままスタート台に立つと遙さんが向こうから泳いできた。

「それで泳ぐのか?」
「今だけっすよ。日曜にロングジョン買いにいく」
「そうか」

それだけ言ってまた泳ぎに行った遙さんを追いかけるように水に飛び込んだ。


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