「すんません、買ってきていいっすか?」
「もう決まったの?」
「はい」
「いってらしゃい」
そんな時更衣室のカーテンが開いて出てきた竜ヶ崎。
ロングスパッツ型で、色はレインボー…
「趣味悪…」
「似合う、似合わないは問題じゃないのか?」
「俺も着替えた。どうだ?」
隣の更衣室のカーテンが開いて、遙さんが出てくる。
「ヤバい、いつも履いてるのと違いが分からない」
「一緒じゃないの?」
「あー、それ最新のやつっすよね?結構締め付けが強いやつ」
「そうだ。締め付け感がいいっ」
ほんの少し微笑んだ遙さん。
なんか、変態っぽいな…
「なんで朱希知ってるの?」
「遙さんの家で見た雑誌に丸してあったんで」
「あ、そういうこと…」
視線を後ろに向けると頬を少し染めて幸せそうな松岡。
「…どいつもこいつも変態か…」
「御影君、着ないの?」
「さっき着た。俺買ったら、外行ってるから。終わったら連絡して」
「番号知らない」
…そういや、教えてねェな…
「じゃあ、送る」
「ん、わかった」
アドレスを送ってレジに向かう途中すれ違った奴を見て首を傾げる。
相手も、足を止めてこちらを見た。
「似鳥だっけ?鮫柄の」
「岩鳶の御影君…?」
「そう。御影朱希」
宜しくお願いします、と似鳥が笑う。
「何してんだ?」
「鮫柄の皆さんと水着を買いに」
「あぁ、俺たちと一緒か」
「松岡先輩来てますよ」
ニコリと笑った似鳥に溜息をつく。
「何でそれを俺に言う」
「仲が良いんじゃないんですか?」
「は?」
顔をしかめた俺に似鳥が首を傾げる。
「僕、寮が同じ部屋なんですけど…御影君と写った写真を机に飾ってるし…部屋にいるとき携帯で御影君の番号よく見てるし…返信が来ないってよく言ってましたよ?」
何処の彼女だ、お前は…
つーか、いつ撮った…!?
「…もういいわ」
「え?」
「なんか聞いてて悲しくなってくる。じゃあな、似鳥」
溜息をつきながら、似鳥の手を振ってレジに向かうために足を動かす。
「あ、御影君!!」
「んー?」
「アドレス、交換しませんか?同じ1年なので…」
「いーよ」
そんなわけで似鳥とアドレスを交換した俺は水着を買って、ベンチに腰かけた。
自販機で買ったジュースを飲みながらヘッドホンをつける。
電車の中じゃ、ヘッドホン音漏れするしなー…
けど、やっぱりこっちの方が良い…
途中凛と遙さんが2人で外に行くのが見えた。
「ここにいたら、凛に見つかるんじゃね?」
ウォークマンを弄りながら凛たちが歩いて行った方と逆側に向かう。
お店の壁に背中を預けてしゃがみ込む。
丁度日差しがあたらなくて心地いな…
俯いて携帯を弄っていると誰かが俺の前で足を止める。
不思議に思って顔を上げて、俺は動きを止めた。
どうして、お前がここにいる…
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