夕飯を終え、テントに戻った俺達。
辺りはまだ明るい。
「じゃあ、俺とハルはこっちのテントで」
「えー、僕ハルちゃんとが良いな〜」
「僕とじゃ嫌ってことですか?」
テント決めをする彼らに背中を向けて、松岡と先生の所に行く。
「朱希君、どうしたの?」
「ちょっと走ってくる」
「え?」
驚く松岡に首を傾げる。
「疲れてないの?」
「別に…真琴さん達にも伝えておいて」
「う、うん…」
イヤホンを耳にいれ走りに行こうとした俺を真琴さんが呼び止める。
「朱希はテントどうする?」
「…どっちでも」
「じゃあ、俺と怜と一緒ね」
そう言った真琴さんに頷いて、俺は両耳をイヤホンで塞いだ。
辺りが暗くなって月が昇ってきた頃。
「今日は満月か…」
月があの位置にあるってことは…10から11時くらいかな…
携帯は置いて来たし正確な時間わかんねェけど…
「はぁ…」
胸のあたりの痛みは治まることもなく、ますます強くなっていく。
「まぁ、何も起きなきゃいいけど…」
そう言って走り出そうとしたときに腕を掴まれる。
「朱希!!」
「げ…」
肩で息をする彼に俺は眉を寄せた。
「今げって言ったろ!!?」
「気のせいだ」
「絶対言った!!」
俺は耳から流れる音楽を止めて、イヤホンを外す。
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