海を渡り切って砂浜に寝始めた4人を見て小さく息を吐く。
「遙さんには、バレてばっかりだ」
濡れた服を着替えて、松岡たちの泊まっている民宿に向かう。
「あ、朱希君。おはよう」
「はよ。悪いんだけど、俺は今日の練習参加できねぇわ」
「え?体調悪い?」
心配そうな瞳をこちらに向けた松岡の頭をポンポンと撫でる。
「そこまで、酷くはないけど…ちょっとな」
「…わかった。じゃあ、今日1日どうする?」
「普通に筋トレしたり、走ったりしてるからいいよ。悪いな」
「…無理、しないでね」
不安そうに揺れた瞳に凛が重なる。
そういや、昨日…ちゃんと帰れたのかな…
走るついでに、見に行くか…
朝食は食べてないけど、まぁみんな寝てるしいいや。
数錠の薬を水で流し込んでから走り出す。
遠くで松岡がみんなを起こす声が聞こえた。
江視点
「みなさん、起きて下さーい!!」
「あ、れ…江ちゃん…?」
体を起こした真琴先輩が周りを見て笑う。
「あれ…そういえば、朱希は?朱希!!?」
「朱希君なら今日は練習に参加できないって…走りに行きましたよ」
「…そ、か…」
「…けど、顔色…凄く悪くて」
私の言葉に真琴さんがぴたりと動きを止める。
「あーっ、朱希!!朝食食べてない」
「えぇ!!?」
「あーもう、逃げられたなぁ…」
溜息をついた真琴先輩から、朱希君の走って行った方を見る。
それだけじゃ…ない気がする…
「江ちゃん?」
「いえ…、ほら、練習始めますよ。皆さん起きて下さい」
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