次の日、怜が部活を休んだ。
きっと昨日の帰りに何かあったんだろう。

「まぁ、怜が満足のいく答えを出せるなら…好きにすればいいよ」

誰に聞かせるわけでもなく呟いてプールに飛び込んだ。


「大丈夫かな?怜…」

部室で着替えていたときにポツリとつぶやいた真琴さん。
渚のあげたアイスでお腹を壊したという説明をどうやら信じているようだった。

「大丈夫だと思うんだけど…ちょっと心配だよね」
「たく、怜のやつ…体調管理もアスリートには重要だってわかってんのか?…お前ら、ちょっと様子身に行ってこい」

笹部さんが千円をこちらに渡して笑う。
お見舞いってことか…

「朱希も来るか?」

遙さんが俺の顔を覗きこんだ。
「俺はパスでお願いします」
「わかった」
「無理はするなって伝えておいてください」

鞄に荷物を詰めて部室から出る。

「また明日、朱希」
「バイバイ、朱希ちゃん」
「また明日」

3人に頭を下げて、プールサイドにいるコウの所に向かった。

「コウー」
「どうしたの、朱希君?」
「明日休むからよろしく」

それだけ伝えて帰ろうとすればコウが慌てて追いかけてくる。

「どこか悪いの?風邪?」
「いや、元気だけど」
「え、じゃあサボり!?」
「それも違う。明日定期健診なんだよ。だから来れねぇ。悪ぃな」

いつものように頭を撫でて笑えばコウは眉を寄せる。

「…事故の後遺症…みたいな?」
「ん、まぁそういうこと。明後日からは復帰するから」
「わかった。気を付けてね」

笑いながらそう言ったコウにまたな、と手を振って校門へ向かった。


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