久しぶりに一人で外に出た。部屋にこもっているかサイタマさんと食料を買いにいく位しかない私にとってこの行動はとても珍しい。といっても、ただ仕事の入っているUSBを車の中へと置いてきてしまったことを思い出したからなのだけれど。そうじゃなかったら今日も今日とて日に当たることなくひきこもっていただろう。
出てきたついでに、今日のご飯でも買いに行こうか。うどん食べたい。そういえばサイタマさんもうどん食べたいとか言っていた気がする。先日、何故か裸のサイタマさんが帰ってきた時からなんとなく顔合わせるのが恥ずかしくてロクに会ってもいなかった。唯一のご近所さんとは仲良くしたい。今日は、ごはんにさそってみよう。車に乗り込んでセール中のスーパーへの道を急いだ。

両手がとても重い。大して多くない筈の量なのだけれど、普段筋肉を使わない私にとっては二つ分の手提げ袋は重い。少し運動しようか私。そんなことを考えつつ階段を上がっていくと、人の声がしていることに気付いた。しかも、サイタマさんのではない若い男性の声。なんといっているのかは聞き取れなかった。サイタマさんを訪ねる人なんていたんだと少し驚いているとドアを開ける音がしてちょっと声が遠ざかった。
せっかくサイタマさんの分もかってきたけど、いらなかったかな。肩を落として家に帰る。絶対に返事の帰ってこない部屋はどこか冷たくて、入った途端に今迄の疲れが溢れた。うどんは夜食べよう。冷蔵庫に食材をしまうのもそこそこに私は愛用の布団にくるまって眠りについた。

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