作品名
『孤島の鬼』 『パノラマ島綺譚』引用
『鏡地獄』この鏡のことは、あまり不思議だったので、特別によく覚えているのですが、これはただの一例にすぎないので、彼の少年時代の遊戯というものは、ほとんどそのような事柄ことがらばかりで充みたされていたわけです。妙なもので、私までが彼の感化を受けて、今でも、レンズというようなものに、人一倍の好奇心を持っているのですよ。
『乱歩打ち明け話』
まあ初恋といっていいのは、十五歳(かぞえ年)の時でした。中学二年です。お惚気(のろけ)じゃありません。相手は女じゃないのだから。それが実にプラトニックで、熱烈で、僕の一生の恋が、その同性に対してみんな使いつくされてしまったかの観があるのです。ラブレターの交換や、手を握り合えば熱がして、身体が震え出したものです。
たとえ、どんなすばらしいものにでも二度とこの世に生れ替って来るのはごめんです。